予備試験を独学・1年で受験してみた

非法学部生が独学・1年未満で予備試験に合格した記録(問題集絶対主義)/73期弁護士

予備試験対策として行った勉強の方法(勉強時間、テキストなど)Part2ー直前期編

司法の犬です!

今回の記事は、前回の続きです。

(前回の記事はこちら)

shihounoinu.hatenablog.com

 短答試験対策期間(2018年3月下旬~5月19日)

短答試験の対策を始めたのは、やや遅めだと思います。

自分としては、もう少し早め(2月中旬頃)に始めるべきだったかな?と思います。

使用教材

受験生の定番、『肢別本』シリーズ(辰已法律研究所)です。Amazon/楽天

各科目の周回数は、

憲法行政法民法、商法→6周

民訴法→5周

刑法、刑訴法→4周(刑事系は論文対策でカバーできる部分が多かった)

です。

勉強時間

1日あたり3~5.5時間でした(但し、短答試験約1週間前の5月12日からは4~9時間勉強しました)。

 短答試験終了後、論文試験まで(2018年5月21日~7月14日)

使用教材

旧試験時代の定番と言われた『スタンダード100』で論文対策をしました。

同書は、2017年11月から通算で新司法試験・予備試験問題は14周、旧司法試験問題は12周しました。

が、この時期に行った勉強は、新司+予備3周&旧司2周だけです(サボりすぎw)

 

勉強時間

1日あたり1~4時間という燃え尽き症候群っぷりを発揮しました。

 

※【追記】

予備試験合格後、勉強法を大幅に変更しました。新しい勉強法については下記の記事に詳細に書いてありますので、ぜひご一読ください。

shihounoinu.hatenablog.com

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

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予備試験対策として行った勉強の方法(勉強時間、テキストなど)Part1

手元の勉強記録をもとに「独学でやってきた僕がどんな勉強法を採っていたのか」について書きます。

※この記事は僕の勉強記録であり、他の受験生に同じようにするように勧めるものではありません。

司法の犬の基本情報/基本的な勉強スタイル

  • 非法学部の大学4年生で、昨年(2017年)の前期試験終了後である8月頭から勉強開始。
  • 基本的に過去問のみ(たまに六法見る)を解きもせずに、「①問題を読む→②答えを見る」のサイクルで回して「この問題が来たときは、こう答える」ということを叩き込んだ。

無駄を繰り返した日々(2017年8月~9月中旬) 

短答の勉強から始めてしまいましたが、これは大失敗でした。

今となっては絶対に論文の勉強からすべきだったと後悔しています。

「俯瞰→細部」の流れのほうが理解できるからです。

使用教材

『体系別短答式過去問集』(早稲田経営出版)から学習を開始しました。

同書を1ヶ月半程で法律科目の各科目を2周ずつしました。

勉強時間

1日6時間~7時間くらいです。このときがピークだったように思います。

 

勉強の初期段階(2017年9月中旬~11月下旬)

やっと論文式の勉強を開始。この時期にはじめて「試験対策として意味のある勉強」をしたと思います。

使用教材

『司法試験・予備試験 新・論文の森』👉【Amazon】/👉【楽天】の法律科目+実務基礎科目を各6周しました。

論点の網羅性は(過去問だけで済まそうとしている)僕にとっては物足りなかったですが、解説がものすごく丁寧なので初学者でも理解できました。

 

後にやることになる『スタンダード100』へ進むためのファーストステップとして、問題・参考答案・解説を読み込みました。

1~2周目は1冊を1周するのに3日くらいかかりました。

ただ『論文の森』は薄いので、3周目くらいから、1冊を1周するにあたり要した時間が3~5時間くらいに減縮されました。

但し、『論文の森』の実務基礎科目は予備試験の問題傾向に沿っていません。

同シリーズの同科目は(後から考えると)役に立たなかったと思います。

※【追記】

令和元年司法試験にて、出題形式が大幅に変更され学説対立問題が多く出されました(刑法、刑事訴訟法など)。

僕は『論文の森』をやっていたため何とか耐えましたが、判例・自説のみ抑えている人は対応できなかったという声も聴きました。

本年の出題形式が継続する場合、同書は再評価されるべき演習書になるかもしれませんね。

不安であれば、各論点ごとにそれぞれの学説まで丁寧に解説している『論文の森』を使うのも良策でしょう。但し、法改正にはご注意を。

 

勉強時間

大学の後期が始まったので勉強時間は1日あたり3~5時間程度。

学期の中間など課題が多くなった時は、30分~1時間になる日もありました。

 

本格的に論文対策をした期間(2017年11月下旬~2018年3月下旬)

論文の森だけでは、まだ未知の知識が多すぎると思っていました。

そこで『スタンダード100』をやることにしました。


👉【Amazon】【楽天】 

論文問題集を探していた時、教授が書いた演習書と迷いましたが

・論文問題集の中では論点の網羅性No.1間違いなし

・柴田孝之先生や佐藤大和弁護士(『ずるい暗記術』👉【Amazon】【楽天著者)が同書を「定番」と推薦

・ブログ「司法試験情報局」を運営していた有名ブロガーのNOAさんが推薦

といった理由から『スタンダード100』に決めました。

後から振り返るとこの賭けは正解でした。

細かい字で7科目合計5702ページもある、量が半端ない教材ですが、

その分網羅性は確かでした。

使用教材

『スタンダード100』です。

 

唯一のミスは、同書は実務基礎科目については網羅性が全くないにもかかわらず、他の教材で勉強しなかったことです(これに気づいたのは2018年7月の論文試験後)。

実務基礎は、この時期から辰已の『法律実務基礎ハンドブック』をやるべきでした。

 『スタンダード100』でも「問題文を読む→参考答案を読む」の流れは崩さすにやっていました。

勉強時間

4~6時間でした。 

長くなりましたので、続きを別の記事に書くことにして一旦締めたいと思います。お読みいただきありがとうございます。  

 

 

※関連記事

shihounoinu.hatenablog.com

予備試験合格後、勉強法を変更しました。

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

 


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平成30年司法試験予備試験論文試験の感想②

司法の犬です!

今回の記事は、平成30年予備試験論文試験の感想の続きについて書きます。

3.予備試験の論文対策として

  • やってよかった勉強法
  • やるべきでなかった勉強法
  • やらなかったけど、やるべきだった勉強法 
●やってよかった勉強法

①過去問を何度も見たこと

僕は、過去問を1度も解いたことがありませんが、司法試験本試験と予備試験の過去問は、各科目14周ほど「見ました」(書いて解いていないし、答案構成もしていない)。

これに加えて、旧司法試験の過去問も各科目12周ほど「見ました」。

これだけ「見る」と、論点は一通り覚えるものです。

本番でも、法律科目で論点抽出ができないということは、一切なかったと思います。

※【追記】

予備試験合格後、勉強法を大幅に変更しました。

新しい勉強法については、下記の記事に詳細に書いてあります。ぜひご一読ください。

shihounoinu.hatenablog.com

 

②問題集を1冊に絞ったこと

僕は、『司法試験・予備試験 スタンダード100』(Wセミナー)という過去問集を使用していました。

 

●やるべきでなかった勉強法

・1日3時間くらいしか勉強しなかった。

短答直前の1週間は、8~10時間くらい勉強していましたが、

短答試験終了後は1日1~4時間くらいしか勉強していませんでした。

(多分、飽きたんだと思います)

名探偵コナンの映画やメジャーなどのアニメを見ていました。

1日あたり、あと1時間でも勉強していれば実務基礎科目の勉強ができただろうと思うと、何と馬鹿なことをしたのだろうかと後悔します。(後の祭りw)

 

●やらなかったけど、やるべきだった勉強法

判例百選を読む

私は、論文試験後まで判例百選を読んだことがありませんでした。

よく「判例百選は必要か」という議論が起こりますが、使わずに論文試験に挑んだ私としては、必要だと思いました。 

理由は、「論文試験の論点は判例をベースに作られるから」です。

今年の予備試験の法律科目は、スタンダード100でカバーできましたが、毎年スタンダード100で足りるとは限りません。

基本書を読まない人ならば、判例百選は必要アイテムであると考えます。

(ちなみに僕は、基本書は不要派です。)

 

②実務基礎科目の対策

前回の記事でも書いた通りですが、実務基礎科目無対策はマズかったですね。

shihounoinu.hatenablog.com

 

民事実務の設問1の小問1や設問3で得点が取れなかったのは、大きな痛手です。

論文試験に落ちたら、確実に実務基礎科目が敗因だろうと思っています。

 

③1~2回くらい実際に答案を書いてみるべきだった。

司法試験の論文試験は三段論法がとくに大事だと言われますが、これは自然と三段論法ができているくらいまで実際に答案を書くことで身に付くのではないかと思います。

私は、三段論法があやふやになった科目があった(ような気がします)ので、これは反省点です。

 4.今の思い

予備試験の論文試験は、合格発表まで3ヶ月かかります。

僕は多分落ちていると思います。しかし、それでも発表までは希望を持ってしまい、不安でメンタルが崩壊しそうです。

しかも、僕の場合は、論文試験に落ちたら来年も予備試験を受験する気はないので、論文試験の結果発表まで勉強する気になりません(無駄かもしれないから)。

 

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平成30年司法試験予備試験論文試験の感想①

司法の犬です!

今回の記事は、論文試験の手応えなどを書いていきます。

 

 

1.要点

多分落ちた。

原因は実務基礎科目を全く勉強しなかったことです。

いや~、辰巳の赤本・青本口述試験の再現と、(他のブロガーさんの)平成28・29年の口述再現のブログ記事くらいは見ておくべきでしたね。

巷では易しいと言われている民事実務基礎で、設問1の小問1(保全の問題)が分からず、設問3(相殺と時効)は白紙…。

合格はかなり厳しいでしょうな。

 

赤本・青本辰巳法律研究所司法試験予備試験法律実務基礎科目ハンドブック』民事・刑事

 

2.各科目の感触

僕は予備試験初受験であり、かつ、全くの独学でやっていたので答練等も受けたことがありません。

ですから、自分の答案の評価が如何ほどか正確に予測ができません。

ゆえに、以下の自己評価はほとんど当てにならないと思ってください。

 

憲法:D~F

●論点は拾ったが、要領を得ない文章になってしまった。

●前日4時間しか寝られず、睡眠不足(という、どうしようもない言い訳)。

 

行政法:B~D

●設問2の事情をうまく使ったあてはめができていないように思う。

●但し、行政法は新司法試験の過去問と予備試験の過去問を見ていれば、全て既知の論点なので、論点落としは無いと思う。

 

民法:A~C

●昨年と比べて易しい問題だったので、それなりに書けたとは思う。

●しかし、それゆえに他の受験生もよく書けている?

 

商法:A~D

●商法らしい条文を駆使する問題だったと思う。

●今までの新司法試験や予備試験のような、専ら株主総会について訊く問題ではなかった。

 

民事訴訟法:A~C

●過去の傾向から大きく外れたために、一番面食らった科目。

●但し、旧司法試験に類似の問題があったので、記憶の片隅から(完璧ではないが)なんとか引っ張り出して書いた。

 

刑法:A~C

●普通の刑法の問題。

行政法と同様、新司法試験と予備試験の過去問を見ていれば、既知の論点。

●でも何かミスしてそう。

 

刑事訴訟法:B~E

●本来一番得意な科目…なはずの刑訴法。

本番では不発どころか、弾が出てこないので不思議になって銃口を覗き込むと、突然発砲し負傷する…という漫画のような裏切り行為にあった(と思う)。

●苦手な公判法でもなく、得意の証拠法でもなく(過去問の傾向的には伝聞法則が出ると思ってた)、捜査法メインの出題。

僕は、違法収集証拠排除法則で(証拠能力を肯定するのが面倒だったので)証拠能力を否定しましたが、後から「判例の見解を採った人だったら肯定しただろうな」と後悔する。

 

法律実務基礎:D~F

●Fの可能性が濃厚。理由は、民事の設問1の小問1と設問3が0点だから。

●刑事も、最後の法曹倫理の問題で、時間が足りず当てはめをしないという暴挙に出た。設問2と3が、初見の問題で時間使いすぎたためである。

●2科目分の点数配分がされる実務基礎科目でF(どんなに良くてもDだと思う)という失態をしては、予備試験には受からんだろうと思った。

 

一般教養:A~F

●予備試験を受験されたブロガーさんたちの成績通知書を見ると、合格されている方でもこの科目はFが多いです。一方、A、Bを取っている人もそこそこいます。

●要するに、全く採点基準が読めない科目だと思っています。

●「平成30年の予備試験の一般教養は設問2が難しかった」と言われているようですが、私は一般教養の設問2は主観的には「できた」と思っています。

●設問2は、中略部分で筆者がどんな主張をしているか(つまり、主張の内容)というのを、中略の前後から推測することができたか否かがポイントなのではないかと思いました。

●ですので、一般教養は主観では、A~Dだと思っています。

 

長くなりましたので、続きを別の記事に書くことにして、一旦締めたいと思います。

お読みいただきありがとうございます!

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

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平成30年予備試験短答試験の成績通知/過去問だけで合格

司法の犬です!

今回の記事の内容は「予備試験短答試験に独学・1年未満で挑んだ結果」です。

予備試験短答試験の成績

平成30年司法試験予備試験短答試験の成績通知表の画像を掲載します。

f:id:SHIHOUnoINU:20180910011018j:plain

 

科目/点数(カッコ内は平均点―法務省HPより)

憲法19(16.8)

行政法20(12.4)

民法18(14.7)

商法22(12.8)

民事訴訟法19(14.7)

刑法26(15.7)

刑事訴訟法22(16.1)

一般教養33(27.9)

合計179(131.1)

順位は1050位でした!

 

こうして見ると…論文試験で戦えるレベルなのが刑法しかない(^^;

とくに憲法民法はヒドいですな。

 

受験日も刑事系が終わり一般教養が始まる前の休み時間中(15:15~15:45)に、

「あぁ落ちたかな。俺は一般教養で40点も取れないからなぁ…どうしましょ」と考えていました。

それぐらい自信がなかったです。

一般教養でも英語以外は全く自信がなかったので(解けたけど予備試験の英語難しくないですか?早慶の入試レベルを超えている気がする)…会場の早稲田大学から早稲田駅までの帰り道はうつむいていました。

帰宅後、予備校の採点システムで採点したときは安心しました。

独学で予備試験短答試験を受験しての感想 

独学・1年未満で予備試験の短答試験に合格することは可能だと思います。

僕は、短答対策としては2018年3月23日から試験日の5月20日まで

受験生の定番と言われている辰巳の『肢別本』を各4~6周程度しました。

予備試験の短答試験については「過去問だけで合格することが可能」だと思います。 

 

※僕の試験対策方法や使用教材は今後の記事でまとめます。

 

そうすると、最難関レベルの資格試験である予備試験の短答試験が過去問のみで合格可能なのであれば、

社会保険労務士宅建など「記憶系(計算などの現場思考を要しない)かつ短答式」

●教材が市場に十分出回っている

ような資格試験は過去問のみで合格可能と言ってよいのではないでしょうか。

 

この説によれば、例えば

社会保険労務士宅建行政書士→過去問のみで合格可能

数学検定、公認会計士→過去問のみで合格可能かどうか不明

となります。

 

 

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予備試験を独学・1年で受験したブログ、投稿者のプロフィール

はじめまして、当ブログ最初の記事です。

「司法の犬」と申します。よろしくお願いします!

 

 

このブログの趣旨・目的

学で予備試験を受験しましたが、やはり「独学の方は情報戦で不利になる」というのが僕が実感したところです。

ですので、独学の方が、多少なりとも参考になる情報を得られるようなブログを目指していこうと考えています。

 

司法の犬の略歴

●2015年、大学入学。

●2015年(大1)、裁判官になりたいと思う。

しかし、

予備試験受験には予備校がほぼ必須であり、

また、

伊藤塾などの予備校費が100万円以上することを知り一度断念する。

● 2016年(大2)夏頃、夏休み中に150冊以上の本を読んだことで、読書スピードが格段にアップ。(分速750字→同2800~3000字)

●2017年(大3)7月頃、予備試験を再度受けたくなり、非法学部で知識ゼロの状態から8月に勉強開始。「2年前とは読む速さが違う」というのが言い訳。

●2018年(大4)5月の予備試験短答試験に、179点(合格点は160点)で通過。

●2018年7月の予備試験論文試験を受験。

○2018年10月11日論文試験に合格

○2018年10月27日、28日予備試験口述試験を受験。一流の学者にイジメられる。

○2018年11月11日、予備試験に最終合格。

○2019年9月10日、司法試験に合格。

(白丸部分は追記) 

 

よろしくお願いします!

 

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