※(2022年1月19日追記)記事の内容を書き直しました。
アガルートのHPの情報も新しくなってたようですので、それに伴って記述を変更した箇所もあります。旧記事の内容を見てアガルートHPとの相違に困惑された方がいらっしゃったら申し訳ありませんでした。
※(2021年11月5日)2021年11月時点の情報を基に記事を作成しています。
下記に掲げる記事の第2弾です。
今回のシミュレーションは、下記記事をベースにした内容になっていますが、下記記事よりも試験までの残り時間に余裕があります。
準備時間が長い方が有利なのは疑いないです。
shihounoinu.hatenablog.com
今回も「僕だったら予備試験の受験までこうやって勉強するんだろうな〜」というお気楽な勉強計画シミュレーションです。
この通りに勉強したからといって合格が保証されるわけではありませんので悪しからず。
何においても個人差はありますので。
僕の自己紹介(知っている方は飛ばして下さい)
僕は1996年度/平成8年度生まれの、2018年予備試験合格者/2019年司法試験合格者で、73期司法修習を経て弁護士として活動中です。
法学部法律学科の出身ではなく、大学では経済学、金融、認知心理学、社会心理学、社会学、政治学などを学習していましたが、2017年(大3)の夏休みの始まりと同時に予備試験の学習を0から独学で開始しました。
なお、独学は好んでやったのではなく、今よりも予備校の費用が高く、とても払えなかったため不本意ながら独学にならざるを得なかったことをお断りしておきます。
2017年夏の学習開始当初から翌2018年の予備試験合格を目指していたものの、最後まで合格できるかは半信半疑でした。
結果的に運良く、2018年の予備試験に合格しました。
予備試験・司法試験の受験・合格を一通り経験し終わると、「あの時もっとああすればよかったな〜」と反省することがあります。
受験生時代は、受験生としてリアルタイムな情報を配信していましたが、
現在は予備試験・司法試験の経験者として一歩引いた目線から、過去の自分に向けて「あの頃の俺、こういう風にしとけばよかったんじゃないの?」というスタンスでブログを更新し続けています。
基本方針
このブログでの3原則は、
①正しい方法を取ること=ネット予備校を利用すること
②正しい勉強方法を取ること
③自分に無理をさせないこと
です。
①正しい方法を取ること=ネット予備校を利用すること
過去の自分に質問したいことがあります。
「寿命が来て死ぬときに後悔することは、若い時に時間をケチって金を払うことか?それとも、金をケチって時間を失うことか?」
僕は、今だったら「金をケチって時間を失うことの方が嫌だ」と即答します。
若い時にお金を少し失っても、その後の人生でそのお金は取り戻せる可能性は十分残されていますが(でも借金は良くないと思う)、
若い時に時間を失うと、時間とくに若い時の時間は絶対に取り戻せないからです。
しかし、予備試験受験時代は「金をケチって時間を失う」ことをしていました。
すなわち独学です。
予備校に通えば、
教材、勉強の方法や順序、勉強範囲の指定、理解を助ける噛み砕いた説明…
など、時間を節約し、合格可能性を上げてくれる環境を揃えることができます。
僕は独学で運良く合格したラッキーボーイだから良かったのですが、
もし1回目の受験で合格できず、2回目、3回目…と合格が長引き、その分弁護士としてデビューするのが遅れていたら、1年・2年という時間を失うことはもちろん、(弁護士としての年収)× (合格が遅れた年数分)のお金も結果的に失うことになります。
ただ、リアルの店舗型予備校に通うことには、僕は疑問を持っています。
授業内容はネット予備校とほぼ変わらないにもかかわらず、「リアル店舗型予備校に特有の経費」が、我々が払う受講料に上乗せされるからです。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
shihounoinu.hatenablog.com
②正しい勉強方法を取ること
また、予備試験受験時代は、科学的に正しい勉強方法を知りませんでした。
当時は図書館に行き、効率的な勉強法と謳った本を十数冊は読んで参考にしました。
しかし、『7回読み勉強法』など、思い返してみれば、高学歴の著者の個人的勉強法にすぎず、万人にとって効果が証明されたやり方ではありませんでした。
司法試験時代の受験勉強では、心理学者が科学的にその効果を証明した(≒ほぼ万人に効果的な)勉強法を知ることができ、これを取り入れました。
おかげで、勉強時間が予備試験時代と変わらない(直前期等はむしろ少なくなった)にもかかわらず、記憶の定着が良くなったような感覚が得られ、予備試験の時より自信をもって試験本番に臨めました。
僕が今でも取り入れている勉強法は、主に以下の2冊です。
これらは必読として、可能な限り早く導入することをお勧めします。
『使える脳の鍛え方』【Amazon
】【楽天
】

『進化する勉強法』
【Amazon】【楽天
】

上記2冊の概略は、こちらの記事に書いてあります。
司法試験の勉強法最新版 - 予備試験を独学・1年で受験してみた
③自分に無理をさせないこと
僕は、予備試験及び司法試験時代、3人兄弟の長男で両親が定年間際、兄弟2人は私立学校に通っているという状況でした。
なので、予備試験の受験年であった2018年(大4)では、予備試験に受からずに浪人などできない…と考え、予備試験の受験と並行で民間企業及び公務員の就活をしていました。
現代はリクルート等の就活サイトにより企業への応募自体が容易となっており、文系大学生では数十社の企業を受験することが一般的だと思います。
僕も、
・予備試験の短答試験(5月)前に複数社(含:国家公務員総合職及び裁判所職員等の公務員試験)受験
・短答試験〜論文試験(7月)で5社以上(含:公務員試験)
・論文試験終了後も複数社受験
…と鬼のスケジュールをこなしていました。

20181110 予備試験、独学・1年合格の勉強法【リクエスト】 司法の犬の勉強日記より一部抜粋
スケジュール的にも精神的にもかなりの無理をしていましたが、
余裕(バッファー)を設けないと、「予備試験合格」という目標達成を阻害しかねないとことを後で知りました。
皆さんは計画に余裕を持たせましょう。
『倒れない計画術』【Amazon】【楽天
】

シミュレーション:2021年の年末頃から2023年の予備試験合格を目指すとしたら、司法の犬はどうする?
前提:大学生、無職又は労働時間が非常に短い
理由:僕自身が予備試験を1年未満の準備で合格したのは、大学生の時だったため。時間がある場合以外を前提としてシミュレーションをすることができない。
上記「基本方針」で掲げた3原則に従って勉強計画を立てます。
まず、僕だったらアガルートアカデミーの受講を決意します。

アガルートにする理由は、僕が現在これから予備試験の勉強をスタートしようとする大学生と仮定すると以下のようになります。
・ネット予備校である
→自分のペースで進められる、リアル店舗型予備校より安い、通学不要
・HPに「令和3年司法試験合格者占有率 47.8%」の記載があり(記事作成時点)、どの予備校が良いかわからない状態において安心感がある
・先輩(73期等)に出身者の知り合いが複数名いる
選ぶ講座は、僕なら予備試験1年合格カリキュラム(オプションなし)にします。
予備試験1年合格カリキュラム
時期によって割引していることがあります。リンク先で確認して下さい。
【2023年合格目標】司法試験|予備試験1年合格カリキュラム 
このコースを選ぶ理由は、
・予備校が用意したフルコースに乗っかって勉強に集中すると、独学のような迷い・無駄がない又は少ない
・基礎講座、問題演習講座、過去問講座と、内容が必要最低限かつ十分に揃っている。
・オプションなしでも100通もの添削をしてもらえる(そして経験上、100通も添削してもらわないと思う。但しこれ以上の数の添削を受けたい場合、それを否定するものではない)
・僕だったらオプションの通信指導とかラウンジ指導とか要らないし、進捗管理は自分でできる(自制心の問題では…?)
・講師の答案指導はあればありがたいけれど、問題演習講座及び過去問講座で扱った問題を繰り返し解くことで十分足りるとも思う(但し指導を受けたいという場合はそれも否定しない)
もっとも、どうしても独りでは不安という方がオプション付きを検討することは否定しません。ご自身にとって最適なようにしてください。
・問題集について
予備校のテキスト以外に市販の問題集を買うべきかという質問をよく受けます。
予備校に通う人の場合、以下のようにするとよいのではないかと考えます。
・予備校の問題集に論点網羅性がある*1のであれば、市販の問題集は使わず、予備校の問題集のみを使用します。
なお、アガルートの重要問題習得講座には網羅性がありましたので、これを利用する場合には市販のものは買いません(その場合には選択科目のみ市販問題集を購入)。
・予備校で問題集がない場合、論点網羅性がある問題集を1冊のみ購入し、それを繰り返し解きます。
考え方の前提は、以下のようになります。
予備試験に合格するためには試験問題を解けなければなりません。
問題を解けるようになるには、問題演習をしなければなりません(上掲書籍『使える脳の鍛え方』『進化する勉強法』を参照)。
そこで、僕のやり方としては、
・インプットの時期はできるだけ短く済ます(もちろん問題演習期において、不明な点をインプットの時期に使ったテキストで確認することは大事)
・インプットを終えた後は、問題演習を勉強の中心に据える(勉強時間の8割以上を演習に使う)
・論文試験の勉強から入って全体像をつかんだ後、短答の細かい知識は後から仕入れる(俯瞰→細部の流れの方が頭に入りやすいと思う。失敗から学んだ実体験談。)
それでは、以下実際のモデルケースです(以下2022年1月19日に一部改編)。
~2022年8月10日まで:講義がアップロードされた科目ごとに順次、総合講義300→論文答案の「書き方」→重要問題習得講座の順で視聴する。8月10日までに全科目の視聴を終えたい。

教材発送スケジュール・講義視聴開始スケジュール(https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/production.wp.s3.agaroot.jp/wp-content/uploads/2021/08/02183054/2023yobi1_schedule_v8.pdf)
総合講義300及び論文答案の「書き方」についてコメント
これらの講座は、問題を解くための前提知識としてインプットしておくべきものです。
これらの知識インプット講座はできる限り早く終わらせ、可能な限り早期にメインである問題演習に移ることが望ましいです。
2023年向け講座では、科目によって講義の配信開始日が異なるようですが、配信が開始されている科目から手当たり次第、当該科目について「総合講義1周→論文答案の「書き方」1周→重要問題習得講座の周回」を行います。
※なんだかんだ試験が近くなると、「あれが終わっていない」「これもまだだ」となるのが通常だと思いますので、
予定は早め早めで、前倒しするくらいがよいと思います。
僕は司法試験受験生の時代に、資格スクエアの加藤講師のブログを拝見したことがあり、そこには
「途中答案(試験終了までに答案を書ききれない)になる人は、焦るのが遅い。」
「もっと早い段階からペースを上げて書いていれば、途中答案になりにくい。」
旨が書かれており、これは確かにな〜と納得しました。
そしてこれは試験当日の話に限定されず、資格試験の受験計画でも同じであろうと思います。
また、総合講義300の受講中などのインプット期に全く問題を解かなくてよいわけではありません。
問題を解くことによって記憶が定着しますので、電車の中や自宅トイレの中などのスキマ時間で問題を解きましょう。
この時期には、インプット講義を受けた分野の一問一答問題を、講義を受けた日及びその他時間に余裕がある時に解くと、次のステップ(重要問題習得講座以降)にスムーズにつながるのではないかと思います。
資格スクエア 予備試験短答式問題集app
重要問題習得講座の1周目及び2周目以降についてコメント
総合講義及び論文答案の「書き方」を視聴し終わった科目から順次、重要問題習得講座の受講を進めていきましょう。
僕は講義を受講する前に予習する、すなわち何も見ずに問題を解いてみることをお勧めします。何も見ない理由は、思い出すことで記憶の定着が促されるからです。
逆にいうと、テキストを見ながら答案を作ることは、基本方針②で触れた勉強法の核心「思い出すことで記憶の定着を図る」に反し、勉強としての意味が薄れます。
分からないことがあったら、予習答案の作成を完了した後で講義を見る前に、総合講義300のテキストを見返すという形がよいでしょう。
重要問題習得講座の中で講義を受け終わった問題については、スキマ時間に、回答を紙に書かずに頭の中で(以下断りない限り同じ)解き直します。
なお、僕の勉強法の核は、
①問題演習の数を増やす(知識を思い出す回数を増やす):書くと1問にかける時間が長くなり、解く問題数が減る
②科目を頻繁に替える(1問ずつ別科目の問題を解くのが理想)
③30分程度勉強したら休憩、目を瞑って情報をシャットダウンする
でした。
問題演習の際は解説を読み、解説を読んでもわからなければ総合講義300のテキストを参照したりします(以下問題演習の際は同様)。
2022年8月11日~同年9月1日頃:重要問題習得講座の問題演習を継続し、並行して法律実務基礎科目対策講座の視聴を完了する
予備試験過去問講座及び旧司法試験過去問講座を解く前に、基礎固め(基本問題である重要問題習得講座の内容をある程度定着させる)をします。
これ以降、重要問題習得講座(及び後に触れる選択科目の問題集)の繰り返しは、受験生活における核とします。
予備試験は経験上、「基本問題において論点を判別し、論証が完璧に書け、ある程度の当てはめができていれば合格できる試験」だと思うからです。
また、この時期には、上記の重要問題習得講座演習とは別に、法律実務基礎科目の講義視聴をしつつ、同時並行で(視聴完了部分につき視聴完了次第その都度)以下の問題集での演習をスタートさせ各1周したいです。
期限については、大学が夏休みに入ることもありこれらタスクの開始時期を前倒しできれば理想です。一方、なかなか厳し目のスケジュールを設定しているので、タスクの終わりが数日程度後ろ倒しになることもやむを得ないかなと思います。

民事実務基礎 (予備試験論文 2)

刑事実務基礎 (伊藤塾試験対策問題集:予備試験論文 1)
2022年9月2日頃~同月30日頃:予備試験論文過去問解析講座及び旧司法試験論文過去問解析講座視聴を完了し、1周目を終わらせる
講義時間数はさほど多くありませんし、途中に夏休みも挟むので、ある程度計画に余裕があると思います。
ですが一応、予習があり、復習があり、わからない箇所を基礎講座(総合講義300)テキストで確認する…という作業があることを考え、少し計画に余裕を持たせました。
スキマ時間の扱いは各論文過去問講座(予備試験論文過去問解析講座及び旧司法試験論文過去問解析講座)の解き直し。
時間に余裕があれば、重要問題習得講座及び法律実務基礎科目問題集の解き直しもしましょう。
2022月10月1日頃~同月11日 今までに扱ったアガルートの問題講座の解き直し
問題集の解き直しはいくらしすぎても、しすぎるということはありません。
基本問題が完璧に解ければ、その人は余裕を持って試験に合格できるといっても過言ではありません。
選択問題講座がアップロードされるまでのこの時期に、論文問題講座の解き直し回数を少しでも積みましょう。ご自身で演習が必要だと思う問題集を解きましょう。
2022月10月12日~できるだけ早い時期に/しかしスピードを意識しすぎて知識の定着が疎かにならないように 選択問題講座の受講及び問題集での演習
(余談ですが、僕の頃は予備試験には選択科目がありませんでした。)
論証の「使い方」講座だけ受講を後回しにします。
講義→過去問解析講座→市販の問題集の順で進めます。
上記は、いずれも俯瞰的理解を目的にしており、概観→細かい所の順で勉強したいという思いからの行動です。
また、基本7科目は重要問題習得講座で十分かつ網羅的な演習ができるので問題ないのですが、選択科目に限っては市販の問題集を利用します。
僕は労働法選択だったので、労働法の話しかできませんが、
労働法であれば、論点の網羅性が高い『事例演習労働法』を使用します。
僕は「ホームランは狙わず、どんな問題が来ようとも一定水準の答案を作る(それができれば受かると思っているので)」ことを目標にしますので、問題集の選択においては論点の網羅性を重視します。
スキマ時間は、基本7科目又は選択科目の問題演習をします。
『事例演習労働法 第3版補訂版』
【Amazon
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上記終了後~2023年1月15日:論証集の「使い方」講座を受講するのと並行で、重要問題集習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集及び各論文問題過去問講座の解き直しをする(スキマ時間も同様)
この時期が始まる前には、
既に解き直しを含めて重要問題習得講座は4~5周以上していると思われ、特に基本7科目については論文問題を解ける基礎は十分に固まっていると思います。
この時期は、知識にさらなる磨きをかけたいと思います。
そこで、この時期の初めに論証集の「使い方」講座(選択科目含む)を受講し、基本的な論証の復習をします。
その後、論証集で得た知識を定着させるため、
重要問題習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集、各論文過去問講座
を繰り返し解いて、論証の知識を定着させるとともに、論文問題の論点判別・解答の精度を上げます。
この時期で論文問題に関しては合格レベルにまで達することも可能ではないかと思います(但し、短答対策集中期間を挟むと論文問題への対応力が落ちる場合あり)。
予備試験は基本的な問題で構成されていると言われていますので、基本問題を精度高く書ければ合格できる可能性が十分あるからです。
また、このあたりの時期から1~2週間に1通程度、本番同様に答案を紙に書く(起案する)ことで、自分の弱点を知る(知識の正確さ、時間配分の適切さ等)ことができれば理想的です。
本番を見据えた予行演習にするという意味で、起案する問題は予備試験の過去問が理想ですね。
起案した問題については添削を受けられる環境にあるならば添削を受け、添削を受けた後、もう一度書き直して復習するとベストでしょう。
この時期において、重要問題習得講座及び選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集、各論文過去問講座を各2周以上はしたいところです。
2023年1月16日頃~5月中旬(短答試験本番):短答対策・強化期間
この頃から短答対策スタートさせるのは、割と現実的なラインではないかと思います。
これより遅いと短答試験の合格が人によっては怪しくなるかもしれませんし、
これより早いと最難関である論文試験の対策が疎かになりかねないからです。
予定が後ろ倒しになった人は2月上旬〜中旬に短答対策をスタートさせ、
一方、予定を前倒しにできた人や短答試験に自信のない人はもう少し早くスタートさせてもよいかもしれません。
まず、短答講座(Ⅰ:20時間、Ⅱ:125時間、過去問:97時間)は、春休みという時間に余裕ある時期を活用し、3月初旬には受講し終えたいところです(もちろん予習の際に問題を解きます。短答の場合はア〜オ等の記号を書くだけなので講座受講前の予習で回答は書いてよい)。
スキマ時間は、短答問題の演習を中心に短答対策を行います。
アガルートの短答講座には、全年度の過去問が含まれているようなので、それのみを使用して問題演習します。
初期に使用した資格スクエアのアプリやその他の市販の問題集等は一切使用しません。
他の市販の問題集も過去問又は過去問をベースにしたオリジナル問題を扱っているので、アガルートの短答講座だけを使用するのと比べて劇的に優れているわけではないからです。
時間は無限にあるわけではないので、「時間を同配分するか」と考えたときに、
アガルートの短答講座だけをやるというのは良い選択だと思います。
短答講座全部を視聴完了した後は、短答問題をひたすら解き続けます。
短答試験本番までに全科目最低5周はしたいです。
また、僕は受験生時代、この時期に短答対策に集中しすぎて論文問題の回答力が落ちることを懸念していました。他の受験生では実際そうなってしまう人もいた模様です。
ですので、答え合わせを含めて1日30~1時間ちょっと程度で収まるくらいの演習量、僕であれば1日3~6(選択科目含)科目×各科目1問ずつの合計3~6問の論文問題を、今まで通り頭の中で演習することを並行して行います。
僕は勉強時間が決して長くなかったので、短答対策とのバランスを考えると1日30分ちょっとで収まる量≒1日3~4問とします。
ちょっと話は逸れますが、試験本番前は体調にも配慮しなければなりません。
決して夜更かしはしないで下さい。
shihounoinu.hatenablog.com
2023年5月中旬(短答試験終了後)~7月中旬(論文試験本番):重要問題習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集及び論文過去問講座の解き直しがメイン。予備試験答練と法律実務基礎科目答練をペースメーカーに。
重要問題習得講座は、この時期に解く回数を含めて、累計8~10周以上、その他の問題集及び論文過去問講座は累計5~6周以上できればgood!と思います。
ただし、たとえ短答集中対策期間までに上記の周回数を既にこなしてしまった場合であっても、この短答試験と論文試験の間の時期に、各問題につき最低2周はしたいです。
なぜなら、やっぱり本番前にしばらく解いていないと忘れてしまうからです。
本番で答案用紙に書けなければ今までの努力も水の泡になってしまいますので、
本番直前には記憶のメンテナンスとして、特に重要問題習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集といった論点網羅的な問題集は欠かさずに解き直したいです。
(※追記2021/11/11)
ちなみに僕は、予備試験受験時代に『スタンダード100』という論文問題集を使用していたのですが、論文試験までに各科目12~14周の問題演習をしていたとの記録があります(なお記憶はありません笑)。
shihounoinu.hatenablog.com
また、論証集のチェックも問題演習と並行してコツコツ行えるとよいですね。
そして、アガルートのカリキュラムに入っている予備試験答練及び法律実務基礎科目答練は、全科目しっかりフルで答案を書き(起案し)ましょう。
本番のシミュレーションとして、回答時間等は本番同様の環境で解くこととします。
試験本番前は体調にも配慮しなければなりません。
決して夜更かしはしないで下さい。
論文試験終了後~論文試験合格発表:好きにするがよい
理想は口述に備えて勉強することですが、僕は全くやる気が起きませんでした。
ですので、毎日近所の公園で2時間くらいぼーっとした後、自宅で野球アニメ『メジャー』を見ていました。
まあ、理想を言えば、スキマ時間くらいは法律実務基礎科目(口述試験の科目です)の解き直しを中心に勉強してもいいかも。
論文試験合格発表~口述試験(僕が受験した2018年は10月下旬でした):2週間ちょっとしかありません!!!
死に物狂いで法律実務基礎科目の勉強。
口述模試はもちろん受けよう。
民事は要件事実がメインで、あとは要件事実以外の民法、民訴法の知識がちょっと。
僕は弁護士職務基本規程の問題が出なかった人ですが、受任不可事件や利益相反をはじめとする頻出問題は一応答えられるようになっておきたい。
でも、皆さんはこの期間に0から詰め込むのではなくて、これまでにしっかり知識を積み上げてきているはずなので、多分大丈夫でしょう*2!
刑事は刑法と刑訴法、刑訴規則の基本的な知識があれば大丈夫。
なお、試験本番前は体調にも配慮しなければなりません。
決して夜更かしはしないで下さい。
論文試験に合格していれば、確率的に口述試験もほぼほぼ通ります。
緊張したり不安になってしまうのは(思い出したくないほど)よく分かるのですが、気負いせず、ホテルでテレビでも見ながらハーゲンダッツでも食べてリラックスする方がいいと思います!
一般教養講座の取り扱いについて
一般教養の対策講座は多分見ません。
しかし、10時間程度とそこまで長くないので、一般教養問題に不安があり、かつ余裕がある人は電車内等スキマ時間で聞き流してもいいかもしれません。
一般教養については、大学受験を一般入試で合格していたので、特に対策する必要性を感じませんでした。
実際、僕は一般教養の短答は39/60点だったので、この考えは変わっていません。
僕は短答・論文共に一般教養は無対策でしたが、特別な事情がない限り一般教養は対策しないでいいんじゃないかと思います(2022年以降の予備試験では論文試験から一般教養がなくなるそうです)。
あとがき
以上を参考にしてもよいですが、経験者の反省を交えたシミュレーションですので、ご自身に合うようにカスタマイズしましょう。
※特に勉強を開始する時期は人によって異なると思いますので、ご自分に合わせてアレンジして下さい。
余裕を持って計画をクリアできるよう、タスクは後回しにしない方がよいのですが(むしろ前倒ししたいくらい!)が、仮に思い通りに行かなくとも、原則③の通り自分を追い込まないようにしたいですね。
今回のシミュレーションに用いた講座:
予備試験1年合格カリキュラム
【2023年合格目標】司法試験|予備試験1年合格カリキュラム 