予備試験を独学・1年で受験してみた

非法学部生が独学・1年未満で予備試験に合格した記録(問題集絶対主義)/73期弁護士/司法の犬としてはこのブログ以外やってません

弁護士に向いている人の特徴【現役弁護士の私的偏見】

結論は、

「自分が行う弁護士業務が好き」な人

です。

 

 

※後述のとおり、弁護士業務にはある程度の幅があります。

そこで、この記事では、弁護士一人ひとりが従事する業務が異なることを想定して、「自分が行う弁護士業務」という表現を用いています。

 

なぜ、「自分が行う弁護士業務」が好きな人が向いていると思うか?

結論:弁護士は収入を得るために常に法律に触れ、勉強をし続ける必要があり、立ち止まることが難しいという意味でハードな職業です。嫌いだと毎日が苦痛になると思います。

 

弁護士は、基本的に

⑴自分で働いて、

⑵専門知識を提供する

ことで報酬を貰う仕事です。

以下で、詳しく解説します。

 

⑴について:

弁護士は、基本的には、働かなくなると収入が入ってこない仕事です。

(※なお、上記で「基本的には」と書いたのは、他の弁護士を雇用する経営者的な立場にある弁護士の中には、自分は働かないけれどもしっかり収入を得ている人もいるからです。以下、この意味で用いる「基本的には」を省略。)

 

例を挙げると、

・株式を持っている人は、働かなくても配当金が入ってきます。

・ベストセラー作家は、働かなくても権利収入等からの収入が入ってきます。

・賃貸不動産の貸主は、ほぼ働かなくても毎月の家賃収入が入ってきます。

 

しかし、弁護士の場合は、1回1回依頼者との契約に応じた職務をその都度遂行しなければ、収入が得られない「それきり型」の収入です。

過去にすごい成果を挙げたから、今は何もしなくても十分な収入が入るということは起きません。

 

⑴及び⑵について:

上記を踏まえると、弁護士は常に依頼者に法的サービスを提供し続ける必要があります。

そして、弁護士業務については、

・依頼者からの依頼内容は、毎回異なること

・法令は新設、改正等が頻繁にあること(重要な法令だけでも年数回はある)

・裁判例も日々積み重ねられていくこと

などの事実があります。

なので、毎日の業務を適切に処理するため、弁護士は専門知識に磨きをかけ続ける必要があります。

なお、個人的な感想に過ぎませんが、「必要な勉強量は、一般のサラリーマンがする業務外の勉強とは比べものにならない」くらいの認識で間違っていないと思います。

 

これら既に述べた、

・弁護士は、働き続けなければ収入が得られないこと

・弁護士は、適切な業務処理のために常に多くの勉強をする必要があること

を前提にすると、弁護士って、なった後も結構ハードな職業なのかなというイメージがなんとなく掴めるでしょうか…?

 

このような職業であるにも拘らず、自分の仕事が好きじゃないと毎日がなかなか厳しいと思います。

なので、働き続けなければいけなくても、多くの勉強をこなす必要があっても、それらが全く苦にならない人が弁護士に向いていると思います。

業務が好きな人なら、むしろ積極的に多くの仕事をこなし、自ら進んで勉強する可能性が高く、その結果、知識と経験が身に付いて良い仕事ができるでしょうね。

弁護士業務にはある程度の幅がある。その幅の中から好きなものを選択できるし、そうすべき。

上記のとおり、弁護士に向いているのは、その仕事の内容が好きな人だと思います。

 

ところで、弁護士の業務といっても、その内容は、弁護士によってかなり異なります。

僕は、73期弁護士といって2020年12月に司法修習(司法試験合格後に必須で行う研修)を修了したのですが、同期の弁護士でも業務内容は様々です。

・四大法律事務所と呼ばれる都心の最大手法律事務所で、大企業を顧客にM&A(企業の買収等)を主な業務とする弁護士

・都内で破産、民事再生、任意整理等を専門的に扱う弁護士

・都内で労働問題を専門的に扱う弁護士

・地方で個人、中小企業からの様々な依頼(個人からは離婚、相続、建物明渡しほか多数/企業からは訴訟、契約書チェック、事業の適法性相談ほか多数)に取り組む弁護士

など、上記では一例を挙げましたが他にも色々な種類の業務があります。

ですので、自分が好きだと思うような働き方を選ぶのが、最適解だと個人的には思います。

 

もっとも、予備試験/司法試験の勉強を本格的にスタートしてないうちから、好きな分野を特定するのは無理があります。

予備試験/司法試験の勉強、インターン(法律事務所での短期の職場体験)への参加、司法修習で得る体験…などを通じて、好きな分野がある程度わかってくるものだと思います。

 

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話は少し変わり、弁護士になっていきなり独立する人は少数派で、まずは誰か先輩弁護士が経営する事務所に入る(就職する)ことが一般的です。

就職について、以前は同期とよく話していたのですが、その際「まずは企業法務(企業を顧客とする業務)をする事務所に行こう」と言う人が一定数いました。

しかし、それはなぜかというと、企業法務を中心的に行う事務所の方が収入が高い傾向にあるからです。

 

要は、「好き/嫌い」の軸ではなく、「損/得」の軸で就職先を選んでいるのですが、僕は、これは良くないと思っています。

 

収入という損得を重視して、好きでもない事務所を選ぶと、毎日が「苦痛に耐えて、金をもらう」という苦行になります。

収入を重視するなとはいいませんが、それよりも優先的に「好き嫌いで選ぶこと」を強く推奨したいです。

 

(本文終わり)

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shihounoinu.hatenablog.com

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予備試験/司法試験の勉強計画ー枝葉末節編ー

今まで、技術面・行動面から考察した勉強計画・勉強法は、当ブログで散々述べてきました。

例えば、以下の記事がそれに当たります。

shihounoinu.hatenablog.com

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この記事では、今までと違った角度から、勉強計画について切り込んでみようと思います。

自分の強みを活かそう/強みによって弱点をカバーしよう

貧乏大学生としての司法の犬のケース

一例として、僕が予備試験を受験した時のことを題材にお話しします。

 

僕が予備試験の受験を決めたのは、大学3年生でした。

そうすると、大学生の一般的な特徴として、

・時間はある

・自分個人の経済力は低い

・普段から勉強をすることや本を読むことに(真面目に大学生活を送っていれば、また、他の世代と比較すれば)比較的抵抗が少ない

という特徴があります。

 

加えて、僕個人の特徴として、

・記憶力が高いという自信があった(大学受験時代、日本史の偏差値75~80超(河合塾模試か駿台模試かで変動))

・家族の経済的余裕はあまりない(そのため両親に「予備試験のための予備校費用を出してください」とは言い出せなかった)

というものがありました。

 

以上から、

・時間は十分にある

・記憶力は強みとして使える

・経済力はないので、予備校は利用できず市販の書籍だけで押し通す他ない*1

という特性が導き出せました。

以上の検討の結果、僕は、「経済力不足のハンデ(弱点)を、勉強時間と記憶力で補う形で強行突破する(強み)」という作戦を立てました。

※実際には、僕の勉強時間は、他の受験生と比較してそこまで長い方ではなかったのですが、自分の中では頑張っていた方です。

ちなみに、蛇足ですが、受験直前になって勉強時間を増やすのではなく、勉強開始から受験前日まで一定の時間を勉強に充てました。「早い時期に勉強して貯金を作ることで、その貯金を維持して試験本番を迎えよう」という発想でした。

余談ですが、さらに予備試験の勉強時間を確保するために、大学3年時に入っていたゼミを、大学4年への進級と同時に辞めました。

ご存知の通り、僕は大学で法学を専攻しておらず、それゆえ法律に関するゼミに所属していませんでした。なので、ゼミは全く予備試験の合格に寄与するものではないと判断して辞め、「時間」という強みをさらに確保しました。

 

裕福な大学生/専業受験生のケース

例えば、(実家が/ご自身が)裕福な大学生/専業受験生であれば、

・時間がある

・経済的余裕がある

場合には、勉強の資源となる時間も教材も豊富に確保できますので最強ですね。

 

社会人のケース

また、社会人の場合であれば、

・経済的余裕は比較的ある(強み)

・時間的余裕はない(弱み)

ので、「金で時間を買う等により、時間を作る」という選択がまず合理的発想として出てくるところです。

例えば、

・オンライン予備校のフルパックコースを揃える

・家事代行を頼んで時間を浮かせる

・自宅及び自宅最寄り駅近くにある有料自習室を契約して、通い詰める(特に配偶者・お子様のいる方は、家に帰ると思うように勉強できないのでは…?)

など。

また、お金をかけなくても、

・通勤中に勉強する(混雑する電車内であれど、少なくとも復習として講義音声を聴き流す等できます)

・風呂では浴槽の中で勉強する(司法の犬が愛用した方法です)

などにより勉強時間を確保することができますね。

こういった時間も大切にするとよいと思います。

 

 

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司法の犬は、オンライン予備校の受講を推奨しています。

shihounoinu.hatenablog.com

 

*1:現在は、僕が受験した頃と異なり、経済力のない方でも「S式スマホで司法試験」など安価なネット予備校を利用することができ、書籍で押し通す必要はないと思います。

shihounoinu.hatenablog.com

予備試験・司法試験の試験後ー休むも投資。休息を十分に取るべし。

ここ数日、ブログのアクセス数が増えていたので、何かと思ったら予備試験の短答試験/司法試験があったようですね。

まずはお疲れ様でした。

予備試験受験生で論文試験を受験予定の方は頑張って論文試験の勉強をしてください!(こんなブログを読まないでよいです笑)

本題:休みましょ

さて、司法試験の受験を終えた方及び予備試験を受験したが短答落ちが確実な方々に言いたいことがあります。

 

ぜひ休んでください

 

かなり昔に紹介したことがある本で、『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』という本があります。

かいつまんで言うと、「フルスロットルで努力や練習ばかりしていても実力は伸びづらく、休息を意図的に取る必要がある」ということが書いてあります。

 

『PEAK PERFORMANCE』


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僕は、これを大真面目に信じて予備試験・司法試験受験時代には、①試験後には結果が分かるまで勉強もせずに休んでいました(但し、予備試験の短答から論文までの期間については勉強していました)。

(また、ーー話の本筋を逸れた余談ですがーー②試験勉強をしている期間はたとえ試験直前であろうと休息を定期的に取っていました。

②について補足ー例えば、司法試験受験時は、土曜日は午後2時頃に勉強を切り上げて近所の緑豊かな公園へ散歩へ行くというのをルーティーンにしていました。自然にはリラックス効果があります(https://forbesjapan.com/articles/detail/30559))。

 

これまで短くとも数ヶ月の間ずっと気を張って、それなりの時間を勉強に割いてきたはずです。

 

それなのに休まないと、

 

捗る勉強も捗らない

頭にうまく知識が入ってこない

ずっとエンジンオンだと疲労する

 

…と僕は思います。

 

「受験生」から外の世界へ目を向けて見ましょう。

社会人は通常週2日程度の休みをとっている人が多いです。

やっぱり、普通の人間は、ずっとエンジンオンではやっていけないのですよ。

 

 

しばらくしてー

具体的には、

司法試験受験生の場合には9月に合否がはっきりしてから修習の勉強なり/来年の試験に向けた勉強なり、

予備試験受験生の場合には、もう少し早めの時期に「十分休息を取った」と思えてから、勉強を再開すればいいと思います。

 

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結果を確認した後の話

 

もし結果が芳しくなかったという場合には、大抵のケースにおいてプロセス(もちろん勉強量や勉強方法を含む)に問題があると思われますから、自省して原因を特定し、結果につながる改善をすればよいと思います。

 

当ブログでは、僕(73期弁護士です)が受験生時代から書き溜めてきた

・受験生視点の情報

・勉強をする上で参考にした学者の研究成果(とその研究が書いてある本の紹介)

・合格後の俯瞰的な視点での考え

などを掲載しておりますので、ぜひご参考に。

 

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あとがき

上記①の試験後の長期的な休息について。

僕は受験時代から「試験の後は休め!」と一貫して言い続けているのですが、反対派の方も結構います(「休んだら不安になりません?」というコメントを毎度いただきます)。

試験の後に休む方がよいと僕は思うので皆さんにも勧めているのですが、どうしても勉強しないと気持ち悪いという方は、自分が心地良いようにするのがよいと思います。

ただし、その場合にも上記②のような定期的な休息は誰もが取るべきと思います。

弁護士の仕事内容のリアル①(弁護士は主人公ではなくサポート役で地味)

弁護士登録をして約1年4ヶ月になりました。

73期弁護士の司法の犬でございます。

 

今回は、弁護士を目指す方向けに、弁護士の仕事について書きます。

予備試験/司法試験の勉強の息抜き程度に読んでもらえればと思います。

(面白かったら「もっとこういう類の記事を出してくれ」というリクエストを、ぜひコメントしてください)

前置き

さて、弁護士の仕事につき、弁護士になってから(少なくとも弁護士になる前より強く)感じるようになったことを書こうと思います。

弁護士の良い面(依然として平均年収は高め、社会的地位、独立可能な国家資格…)は広く知られているように思いますが、ネガティブな面については目が行かないことが多いように思いますので、ネガティブな面に重心を置きながらご紹介して行くつもりです。

(なので、結果として皆さんのモチベーションを削いでしまうかも笑)

 

今回は、「弁護士は主人公ではなく、あくまで補佐役」ということです。

 

当然の話ですね。

当事者は依頼者であって、

弁護士は、依頼者がやりたいことをサポートする役に過ぎません。

弁護士は依頼者に対して提案はするものの、意思決定をするのは依頼者であり、依頼者の手足となるのが基本です。

ですので、弁護士の仕事は、依頼者の意向によって諸々左右されますし、制限されます。

 

1 仕事の枠組み・制限

依頼者の意思を無視して、弁護士が自分の好き勝手することはできません(弁護士職務基本規程第22条1項)。

弁護士自身が良いと思ったことであっても、依頼者がOKを出さなければ依頼者の言う通りにするのが基本です。

分かりやすい例で言えば、判決になれば原告である依頼者がほぼ確実に負けることが想定される事件において、和解して少しでもお金を貰った方がよいと思える場合でも、依頼者が「和解しない」といえば和解してはいけません。

 

また、弁護士にクリエイティブさは求められないし、クリエイティブさを発揮してはいけないと思います。

条文に従い、裁判例に従い、人によっては、前例となる裁判例がないとき等に時折学説を引用するくらいのことです。

法曹界の「常識」に沿って仕事を進めるのが通常です。

「常識」から外れる弁護士は、おそらく他の法曹から仕事ができない人として扱われます。

 

また、例えば訴訟のやり方ですと、訴訟法・訴訟規則で進行の方法が決まっていますので、いくら現行のやり方が非効率でも従わざるを得ません。

例えば裁判期日には、「陳述します。」と言うのと次回期日の日程を決めるためだけに、遠方の裁判所に出頭しなければならない…というのは聞いたことがあるでしょう。

(ちなみに中国にはオンライン訴訟制度があり、裁判所への出頭をしなくてもよく、また、書面もオンラインでやり取り・保管するというオンライン訴訟制度があるそうです。日本より進んでますね笑)

 

こんな感じなので、弁護士として、イーロン・マスク氏やジェフ・ベゾス氏、孫正義氏のように、型破り/破天荒な改革者として、夢を追求して楽しんでいくビジネス人生を送ることは100%無理でしょう。

 

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2 期限等

アソシエイト弁護士(≒パシリ弁護士)の私に対して期限を設定してくるのは、パートナー弁護士(≒経営者層弁護士)です。

アソシエイトからの成果物の提出期限は、①依頼者から決められた期限を基に、②パートナー弁護士が我々アソシエイト弁護士の提出物をチェックする時間を踏まえて決められます。

 

①について

依頼者によっては、かなり厳しい期限を設定してくることがあります。

例えば、普通に作業すれば2ヶ月はかかるものを、「2週間以内に成果物をよこせ」と言ってくる依頼者がいました。

僕は企業法務の事務所所属ですが、特に年末年始は厳しい期限を設定する企業が激増し、大挙してきます。

 

2021年の年末も、「僕がボス弁なら絶対断るぞ」と思う案件もいくつかありましたが、苦労するのはボス弁ではなく、仕事を振られるアソシエイト弁護士ですので、ボス弁は、企業の無茶振りを安請け合いすることが可能です。

僕は、2021年12月中から2022年1月上旬までは毎日(土日休みなんてないです。年末年始休みも大幅に短縮です)深夜2時から3時まで仕事をしました…。

 

②について

案件によって、多少変わりますが、1日〜5日程度見られることが多いです。

物によっては、数時間で依頼者に送付したり、一週間後に依頼者に送付することもあります。

ですので、パートナー弁護士がアソシエイト弁護士に設定してくる提出期限は、依頼者が設定した期限よりも更に前倒しになります。

 

3 値引き交渉

意外に多いのが、上限の予算を設定してくるタイプの案件です。

例えば、1時間あたり5万円の報酬が標準の弁護士に、「この案件の上限予算は20万円でやって下さい」との依頼が来るとします。

仮にその弁護士が4時間を超えて作業したとしても、依頼者には20万円しか請求しないことになります。

 

すると、タダ働きの時間が発生することになりますね。

ただ、前もって予算を設定してくれる依頼者については、弁護士側でも前もって受諾するか否かの検討ができますから全く問題ありません。

 

問題なのは、全ての作業が終わり、成果物を納品した後に「請求額が想定より高いから、ちょっと安くしてよ」と言ってくる依頼者です。

これはよくトラブルの原因となるようです。

報酬体系については、前もって説明しているんですがね…

 

僕は、年末年始に期限の無茶振りをしてきた企業のうちの一つが、このような作業完了後の報酬減額を求めてきたので「く●○れ!」と思いました。

また、これを承諾したボスに対しても同様の感情を抱きました。

 

4 良い面も有ります

上記1の制限については、手の打ちようがありません。

また、アソシエイト弁護士でいる限り上記2及び3の制限についても、基本的にどうすることもできません。

 

しかし、独立してしまえば、上記1の制限は残りますが、上記2及び3については、「自分が気に入らなければ受任しない」と(パートナーでなく)自分で決めることが可能です。

 

つまり、独立するまでは制限だらけの職業ですが、独立してしまえば自由になれます。

そして幸運にも、弁護士は手に職が付くため、一般の会社員や公務員と比較すれば極めて独立しやすい職です。

 

(主に顧客を獲得できず費用と生活費が稼げないのではないか等の金銭面から)独立に不安を持つことはあると思いますが、既に独立をした諸先輩方の資料を拝見しても、独立のハードルは思ったよりも低そうです。

 

例えば、僕は以下の書籍を修習生の間から読んでいました。

『弁護士 独立・経営の不安解消Q&A』:5人の独立経験者弁護士が、独立を考える人に向けて、独立に際しての不安・疑問について、163のQ&Aで網羅的に答えています。

 

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『弁護士が独立を思い立ったら最初に読む本』:こちらも独立の諸問題について記述した本ですが、独立のタイミングや顧客獲得方法について、詳しい記述がなされているのが個人的に良いと思いました。

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以上

 

 

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・これから予備試験・司法試験を受験する方へ

オンライン予備校を利用して受験勉強をすることをお勧めします。

 

・僕がオンライン予備校が良いと思う理由については、以下の記事をご覧ください。

shihounoinu.hatenablog.com

・僕が考える受講シミュレーションを作成したこともあります。

shihounoinu.hatenablog.com

 

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・転職を考える方へ

もしも転職エージェントを利用する場合には、職業の特殊性を考え、弁護士専門のエージェントの利用も検討してはいかがでしょうか。

 

僕は、弁護士登録から1年経過時にインハウスへの転職活動をしました。

その時の体験談です。

shihounoinu.hatenablog.com  

 

弁護士の転職活動体験談ーインハウス(企業内弁護士)への転職活動

【この記事の想定読者】現役弁護士、弁護士資格保有

僕は、弁護士になって1年が経った頃、インハウス(企業に所属して働くサラリーマン弁護士)への転職を考え、2021年11月末頃から転職活動を行いました。

その際に3社を受験し、結果としてうち2社から内定をいただくことができました(金融:12月下旬に内定、製薬:1月中旬に内定)。

結局、転職はしませんでしたが…

 

今回は僕が経験した転職活動の流れを書いていきます。

転職を考える弁護士の先生にとって参考になればと思います。

転職を考えたきっかけ

僕の所属事務所は、比較的規模の小さい法律事務所でした。

小規模事務所ではボス弁次第で振り回されます。

転職を考えたきっかけは、長時間勤務が常態化したことが主ですが、具体的すぎて書けないことも色々あります(笑)

ボス弁に対する信頼感や好感が、ゼロを割り込みマイナスになったのが弁護士登録1年後の頃で、この頃から転職を考え始めました。

 

転職先は企業内弁護士(インハウス)を考えました。

法律事務所だと大半が個人事業主扱いです。

すると、アソシエイト弁護士に深夜業務・休日業務をさせてもボス弁の出費は余分に増えず、これらに対する抑止力がありません。

要は無理をさせ放題であり、ブラックな就業環境を合法的に実現できてしまうのが(アソシエイトが個人事業主扱いになる)法律事務所なのだと思います。

また、大規模事務所だとどうか分かりませんが、法律事務所は概ねボスの好きなままに事務所経営がなされており、「そこで働く者への配慮」が民間企業に比べて薄いように感じていました。

 

考慮事項

まず、転職するにあたり「そもそも異分野への参入は可能か?」という疑問があるかもしれません。

(例:企業法務から一般民事へ、ブティック事務所から弁護士ひとりひとりが幅広い分野扱う事務所へなど)

僕は73期ということもあって、身近に転職経験者はそれほどおらず、事例数が足りないのですが、

民事弁護修習中に法律相談演習を担当してもらった60期代の弁護士に同じ質問(「僕はブティック事務所に行く予定だが、転職するとなった時に一般民事、又は企業法務であっても幅広い分野を扱う事務所への転職は可能でしょうか?」)をしました。

すると、「可能だと思う。そういった事例は僕も知っている。ただし、統計をとったわけではないが、感覚的に弁護士経験10年を超えると、全く異業種の分野に参入するのは難しくなると思う。なので全く違う分野に行きたいのであれば、弁護士経験10年という数字を気にしてみては。」とのご回答を頂きました。

皆さんの参考になるかもしれませんので、記載しておきます。

 

僕の転職活動体験談

以下、僕の転職活動体験談を流れとともに書いていきます。

 

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Step1 「ひまわり求人」で企業の求人を探した

www.bengoshikai.jp

 

転職、移籍を考えている弁護士の方→企業・団体等の求人情報→同意する→検索する

の順に進んでいくと企業一覧が出てきます。

ここでパッと見、多くは大企業の法務部職員の募集だということが分かります。

とりあえず、僕はここで、概ね以下の項目を検討しクリアした会社を受験しました。

①好きなタイプの会社か?

②当該会社の業績及びその推移

③条件(主に業務時間と収入)

④自分でもやっていけそうか?

 

なぜ業務内容を見ないのか?と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。

僕は転職開始時には、大企業の法務部となると、多少の差はあれどやることにそれほど多くの違いはないと、考えていたからです(実際、転職活動をしてみましたが、僕が受けた3社(金融、メーカー、製薬)ではいずれも、契約書チェック、業務上の法律問題の検討、ビジネススキームの適法性検討、訴訟についての外部弁護士との連絡、株主総会関係の業務が主要な業務だそうです)。

法律事務所であれば、渉外、離婚事件、労働事件など特定分野だけ又は特定分野を中心的に扱う事務所ともなれば業務内容がそれぞれ全く異なりますが、インハウスとなるとそこまで大きな違いはないのではないかという思い込みがありました。

しかし、異なる会社間でも似たような業務内容が多いとはいえ、業種・会社に固有の業務が発生することも多かれ少なかれあると思います。

 

①好きなタイプの会社か?

僕は、自分の人生のうちの多くの時間をその会社で過ごすことになる以上、「自分が好きな会社で働きたい!」と思っていました。

それは、所属事務所のボス弁が嫌いだったせいもあるかもしれません(笑)

今の事務所の採用面接の際「このボスとは合わないな〜」と思ったのですが、「将来のキャリア形成に役立ちそう」と思って入所したという経緯があリマス。

その反省から今回の転職活動では、「好き」を「損得」に優先させようと思いました(これが自分の中での転職の軸です。面接で話すような外向きとは別の軸)。

 

「好きなタイプの会社か?」というのは、その会社のビジネスモデルが理解できて、かつ、そのビジネスが(やり方等含めて)好きか?ということです。

ただし、面接では現場(法務部)の人々と面接をしたのですが、「この人とは合わないな」と思えば、それを理由に辞退しようと考えていました(幸いそのようなことはありませんでした)。

「好き」の中には居心地の良さも含まれると思うので、人間関係ももちろん大事!

 

その会社のビジネスモデルというのは、企業の説明会をYouTubeで見る、企業のIR(投資家情報)ページから最新の決算説明会資料や決算短信を見ることで、大まかなことが分かります。

なぜビジネスモデルが理解できる必要があると考えたかと言いますと、

⑴ビジネスモデルが分からないと、その会社が好きかどうか分からない

⑵ビジネスモデルが分からないと、その会社の未来の業績推移の予想もできない

⑶ビジネスモデルが分からないと、そもそも面接で何も話せない

からです。

 

⑴については、知らないと本当に好きか分からないということです。

とある外国に永住するとなったとき、

a.テレビで見たその国の情報だけで永住するか判断する

b.その国へ数日程度の短期旅行した時の感覚で永住するか判断する

c.1年間住んでみた時の感覚から永住するかを判断する

どれが1番、永住後の満足度が高そうでしょうか?

やはりその国をよく知っているc.のケースなのではないかと思います。

 

もちろん入社前に知ることのできる情報には限界がありますが、転職先の会社で多くの時間を過ごすことになる以上、その会社を好きである方がよいと思っています。

その会社を好きになるかどうかについては、人間関係を中心に色々な要因があると思いますが、その会社のビジネスが好きか?もひとつ大きな要因になりうると思っていました。

法務部の従業員となるにしても、その会社のビジネスを支える人員になるという意味ではそのビジネスの一翼を担うわけなので、「嫌いなビジネスの一翼を担うのは嫌で、好きなビジネスの一翼を担いたい」と考えました。

 

⑵について。後記②に関係することですが、たとえ今まで良い業績推移を描いていたとしても、それが今後も続くのかどうかはその会社のビジネスの状況、業態や市場トレンド、競合他社の状況などの要素によって左右されます。

僕は、自分が入ろうとしている会社が、今後もマーケットで勝っていけるのかを考えたかったので、上記のような要素についても一定程度調べており、役員面接でも役員に対して臆せず質問していました。

 

⑶については、東京弁護士会の東弁ネット研修アーカイブの動画

[H30前]インハウスローヤーに聞く≪第2弾≫~組織内弁護士に求められるもの~

においても触れられていました。

登壇していた先生の1人が「企業内弁護士のポジションを求めて転職活動する人は、一般の就職・転職活動をする人に比べて、その会社が何をやっているかすら調べてきていない人が多い」と仰っていました。

そういった場合は、面接で志望動機を話せないでしょうし、採用される可能性はほぼないのではないかと思います。

②当該会社の業績及びその推移

僕は、連続赤字企業や、業績が右肩下がりの企業、低収益企業(営業利益率10%未満)にいくつもりはありませんでした。

これまで複数の会社について見聞きした経験から、業績が芳しくない会社の社内の雰囲気は良くないというイメージがあったからです。

また、切実な話として、インハウスは収入の多くの割合をボーナスによって占められるという特徴があります。

ちなみに、僕が内定をいただいたうちの1社(金融)で提示された収入シミュレーションでは、基本給+資格手当=365万円程度に対し、ボーナス(基本給6ヶ月分)+残業代=245万円弱といった感じでした。

もう一方の製薬の会社は、年収の約3分の1がボーナスでした。金融の会社ほどではありませんが、まあまあの割合だと思います。

サラリーマンあるあるですが、業績が良くなったとしてもボーナスの額はそれほど増えないですが、業績が悪くなったら真っ先にボーナスをカットされます。

収入の多くの部分がボーナスに依存する以上、業績及びその推移は(①で検討したビジネスモデルも併せて)よく見ておく必要があります。

手っ取り早く調べたい方は、「IR BANK」に企業名を打ち込んでみると企業業績の大まかな推移が分かります。

irbank.net

 

③条件(主に勤務時間と収入)

勤務時間は会社によって1時間くらい異なることがあります。

僕は内定をいただいた2社から条件の提示をされましたが、A社(金融)は所定労働時間7時間、B社(製薬)は7時間50分でした。

どの企業も多少の残業は発生することがあると思いますが、グローバル企業などをはじめとして会社によっては深夜残業が発生することがあるそうです(内定をいただいた大手製薬企業では、頻繁ではないものの深夜残業がある旨言われました)。

 

収入は会社によって大きく異なります。

法務部はどの会社でも似たようなこと業務が業務の大きな割合を占めると思いますが、同じことをするなら貰えるお金は多い方が良いに決まっています。

僕は内定をいただいた2社から条件の提示をされましたが、A社(金融)は約610万円、B社(製薬)は約660万円で全く違いました。

④自分でもやっていけそうか?

例えば、「求める経験年数」が5年以上や10年以上といった会社は僕は受けることもできません。

そうでなくとも弁護士数が0~1の会社に、経験年数1年の僕が入ってひとりで法務の仕事をこなすことは厳しいと思い、個人的に避けました。

Step2 応募(書類送付)→面接→内定

これ以降は特に注意する点は少ないと思いますが、「その会社がどんな会社か?」というのは絶えず調べ続けた方が良いと思っています。

それは、以下の点をはじめとして会社を理解することにつながることで、

面接の話題としても役に立ちますし、そもそもその会社に入ることが自分の人生にとってよいのかを考えるきっかけになるからです。

・ビジネスモデル/ビジネス環境→当該企業の決算短信/決算説明会資料や中期経営計画を確認

・従業員の感想(OpenWorkなどで(元)従業員の声が聞ける。生の声は大事)

・業績推移→当該企業のIR(投資家情報)で財務ハイライトなどを確認

 

僕が転職活動の面接で共通で聞かれた質問は、以下のとおりです。

僕の主観で重要と考える質問に対しては、僕が面接で話したことを付記します。

 

★志望動機

★うちがどんなことをしている会社か知っている?

→要はうちのビジネスモデルを理解しているか?ということです。

対策?としては企業のHPでIR(投資家情報)の様々な報告資料を見てください。

決算説明会資料、決算短信が分かりやすいと思います。

メーカーであれば、代表的な商品を言えることは当然でしょう。

僕は製薬会社も受験したのですが、面接の際、以下のような点は前提知識として仕入れていました。

・どんなビジネスモデルか?:「新薬を開発する医療用医薬品会社」のビジネスモデル一般について説明をしました。会社によってはもう一歩説明を加える必要ありかも?

・どの分野の薬を開発しているのか?:会社によりがん、神経系統、抗精神薬、感染症など強い分野があります。

・代表的な商品は何か?:決算説明会資料に載っている商品のなかで売上上位2つの薬くらいは言えるとよいかと思います。

★転職の軸は?

僕はど正直に、「その会社のことをビジネスモデルを含めて理解でき、好きかどうか」と「労働条件」と答えていました。

ただ、前者については会社側が測定することができないので、よほどうまく説明するか、何か数値化できるような他の指標に置き換えるか、又はいっそ言わない方がよい場合があると思います。

★インハウスになる動機って?

→会社の方々は、弁護士が会社に所属してその会社1社のために働くことは、法律事務所で働く場合に比べて、その後のキャリア形成に大きな違いが生じると考えるようです。

実際は、インハウスを退職してどこかの法律事務所に転職こともできますし、何なら自分で法律事務所をいつでも開業することができるのですが…

なので、この点は説明できるようにしておくとよいでしょう。

僕はど正直に、法律事務所の嫌なところ(深夜・休日業務が多発することとそれに対する抑止力がないこと、ボスのやりたい放題なところ)を列挙し、法律事務所であれば全般的にそういったことが起こる「リスク」が潜在している(※)が、会社であればそういったことは起こりにくいと話していました。

(※)もちろん法律事務所全てがこうではありません。僕が修習生時代に弁護修習でお世話になった法律事務所では、アソシエイト弁護士が数人いたのですが、各アソシエイト弁護士と一対一で食事や外出業務に同行した際に(要は本音が言いやすい状況で)、「事務所は好きで満足している」といっていました。

・あなたが今までしてきた仕事の内容について説明してくれますか?

→正直に答えましょう。嘘を言ってしまうと、入社後最も大変なことになる事項の気がします。

なお、この質問に★マークを付けなかったのは、おそらく僕が弁護士経験1年での転職活動をしたため、会社側にそれほど重視されていなかったと思うためです。

実際、所属事務所の業務と内定をいただいた製薬会社の業務(契約書チェックがメイン)の間では親和性が非常に高かったのですが、内定をいただいた金融の業務(破産系の仕事が発生する模様)の間には親和性があるかどうか微妙でした。

面接においては、いずれの会社でも所属事務所で経験した業務内容よりも、経歴(在学中に予備試験合格)に触れられた上で、「裁判官・検察官は考えなかったのか?なぜか?」との質問の方が長い時間を取っていたような気がします。

・あなた自身を一言で表すと?

→「コツコツ真面目人間(そんな発想力豊かで突飛なことができるタイプじゃない)」と答えました。

多分それほど重要な質問じゃないので、実績(相手にも伝わるエピソード)を話せる特徴を選べば良いと思います。

・あなたが好きなことは?

→正直に答えればよいと思います。法律又は道徳・倫理観に反しているものでなければ、の話ですが…

 

何にせよ、正直に答えていけばいいと思います。

正直なことを言ったうえで、それを踏まえて「君を採用したい」といってくれる会社でしか僕は働きたくなかったので…

逆にいうと嘘を言って入社して幸せになれるか疑問だったので…

 

転職活動を経験した感想として、「弁護士の転職活動においては求職者側にそれなりの交渉力がある」と思います(※記事執筆時点)。

それは、一定の需要があるのに対して、供給(弁護士有資格者)に制限があるからだと思います。ちなみに、僕の場合、内定をいただいた2社とも、一般の転職給与体系に比べてやや高い条件を提示してくれていたようです。

 

また、内定をいただいた2社の役員面接では、「内定出したら、うちの会社に来てくれますか?」との質問にど正直に、「いえ、申し訳ありませんが他社と比較検討させていただきます」と答えていましたが、それでも内定をくれました。

 

Step0 転職エージェントを利用するべきか?

僕は転職エージェントを利用せずに、転職活動を行い、内定をいただきました(他人からの声に左右されず、内省して決めたかったので。ただ、弁護士向けのエージェントサイトに登録だけはしていました)。

しかし、転職エージェントには

・未公開求人がある

・応募者の転職動機や希望にあった求人を提供してくれる可能性がある

・その企業についての情報を仕入れることができる

などのメリットもあります。

ですから、転職エージェントを活用するメリットは、十分にあると思います。

弁護士の転職は、一般サラリーマンの転職とは違い特殊だと思いますので、もしも転職エージェントを利用する場合には、弁護士向けの転職サービスを専門的に行なっているエージェントを利用するのがよいでしょう。

 

 

エージェントを利用する際の注意事項としては、「最後は自分と向き合い、自分の責任において、自分で決定する」ことだと思います。

エージェントはあくまで他人であって、あなたの人生を豊かにする責任はありません。

あなたの人生の最高責任者はあなたです。

 

エージェントの言うがままに転職して後悔しないよう、「自分で判断し、エージェントはあくまでサポート役にすぎないのだ」という意識を強く持つのが望ましいです。

担当エージェントが信用できないと思う場合は、交代を頼んだり、別の転職エージェント会社を利用するという対応を取るのもよいと思います。

(同じことがこのブログにも当てはまります。あくまで参考程度にお願いします。)

 

おわりに

・今の所属組織を辞めたいか

・どの組織に転職したいか

・今後どのように人生の時間を過ごしたいか

など、転職活動は、自分は何が好きか/何がしたいか考える良いきっかけになりました。

自分の人生は、自分でコントロールするべきであり、コントロールできる

ということを実感する経験になりました

今の所属組織に不満を覚え、転職を検討している弁護士の先生方の参考になれば幸いです。お読みいただき、ありがとうございました。

新人弁護士(個人事業主)の手続き②ー年金・健康保険

※記事作成日(2021年10月16日)時点での情報です。更新の有無はご自身で確認してください。

※記事の内容には注意を払っていますが、誤りがあった場合でも責任は負いかねます。最終判断はご自身でお願いします。

※記事の内容に誤りを発見された場合には、コメントで教えてくだされば幸いです。よろしくお願い致します。

※前回の記事と同様で、個人事業主となる弁護士向けです。会社等において社会保険等に加入する労働者となる場合は対象外です。

 

前回の記事はこちら

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

今回は、僕個人の体験談的な話になってしまいました。

健康保険や年金については、個人差が大きいためブログで一般論を示すのは難しいと考えるためです。ご容赦下さい。

 

年金

令和3年度の国民年金保険料は、16,610円です(https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/20150313-02.html)。

 

僕の前年=修習生の1年間の収入は、135,000*11(1〜11月分)+90,000(12月分)=1,575,000円と低収入でしたので、2021年4月~2022年3月の年金の納付について、市役所で免除・納付猶予を申請しました*1

免除・猶予の詳しい条件等はこちらを参照してください:

日本年金機構国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」(https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

免除・納付猶予のメリット・デメリットは、以下がパッと思いつくところです。

・メリット

現在のキャッシュフローが良くなる

受給する年金と比べて高い利回りで運用できる知識を有する人にとっては、年金よりも優れたお金の振り向け方がある?

・デメリット

追納しなければ将来の年金額が減る

申請の結果、納付猶予の決定をした旨の通知が来ました。

 

国民年金機構によれば、納付猶予の基準は、

・所得が「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円の範囲内であること」(※)

ですので(上記日本年金機構国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」参照)

修習生の薄給でその他の収入がなければ、修習修了後すぐ登録した1年目の弁護士であって50歳未満の人は少なくとも納付猶予を受けられる可能性が高いのではないかと思います。

f:id:SHIHOUnoINU:20220125000608p:plain

令和2年分(修習生時代)の確定申告。僕の場合は、課税所得が(0+1)×35万円+32万円=67万円を余裕で下回りました。

 

申請手続きは免除も猶予も同様に市役所等に赴いて行います。

なお、僕は免除を受けたことがないので、どういう人が免除になるか詳しくは分かりません*2

健康保険

2022年3月まで(弁護士1年3ヶ月まで*3

弁護士1年目~弁護士2年目の3月は、修習時代から引き続き国民健康保険に加入し(※自分を擬制世帯主とします)、弁護士2年目の4月以降は、弁護士国保に加入するつもりです。

国民健康保険は、前年の収入を元に保険料が算定されます。

つまり、弁護士1年目における国民健康保険の保険料は、修習生時代の薄給(月額13万5000円の一時所得:73期時点)を元に算出されます。

その結果、僕の2021年4月~2022年3月の国民健康保険料は、約2,700円(2021年6月以降の引き落とし1回当たりの金額)です。

2022年4月から2023年3月(73期の場合、弁護士1年4ヶ月~)

この時期の主な問題は、国民健康保険への加入を継続するか?

それとも弁護士国保に乗り換えるか?です。

国民健康保険

それでは、2022年4月~の国民健康保険料を試算してみましょう。

西東京市の説明がわかりやすかったので、西東京市を例にしてシミュレーションします(※注意:国民健康保険料の計算は、自治体によって異なります。お住まいの自治体につき、ご自身でチェック願います)。

www.city.nishitokyo.lg.jp

国民健康保険料料率表(引用元:西東京市ホームページ(上掲リンク))
 
所得割額
均等割額
賦課限度額
医療分
賦課標準額 × 5.41パーセント
被保険者数 × 31,600円
63万円
支援金等分
賦課標準額 × 1.68パーセント
被保険者数 × 6,500円
19万円
介護分
賦課標準額 × 1.64パーセント
第2号被保険者数 × 14,300円
17万円

 

 

僕は40歳未満なので、介護分の負担はなく、医療分+支援金等分のみ負担します。

賦課標準額は、(総収入ー43万円)で算出するそうです。

僕の今年の税引前総収入は、705万円(見込み)です。

ですので賦課標準額は、(705万円-43万円)=662万です。

すると、

・医療分=662万円✖︎0.0541+31,600円=389,742円

・支援金等分=662万円✖︎0.0168+6,500円=117,716円

合計で、507,458円となります。

 

弁護士国保

僕は東京3会のいずれかの弁護士会に所属しているので、東京都弁護士国民健康保険組合に加入する資格を有します(東京都弁護士国民健康保険組合|加入手続きについて)。

同組合の年額保険料は40歳未満の場合には、

(※2022年3月追記・訂正)2022年4月分から保険料が月額27,800円になるそうです。

 

比較結果

というわけで、2022年4月~2023年3月の健康保険シミュレーションの結果、

国民健康保険料507,458円>弁護士健康保険333,600円(27,800*12)

となり、弁護士国保の方が保険料を安く抑えられることがわかりました。

なので、僕の場合は、2022年3月までは国民健康保険への加入を継続し、2022年4月以降は弁護士国保に加入するつもりです。

 

 

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

*1:実は、年金について、僕は修習生時代の2020年に市役所で納付猶予を申請して承認されています。その際、申請用紙の継続審査を希望するという欄にチェックをしたため、継続審査をされています。

*2:正直、修習生の上記の確定申告書のような薄給で免除にならないのは不思議に思いました。

*3:73期の場合です!

新人弁護士(個人事業主)の手続き①ー開業届・青色申告承認申請書・事業開始等申告書・税金(会計クラウド、確定申告)

新たに弁護士になり、個人事業主としての生活をスタートさせる方が多いかと思います。

今回は、弁護士として開業し、個人事業主となった人にとって必要となってくる手続についての情報提供です。

弁護士であっても、雇用契約を締結して労働者になる方(個人事業主とならない)は、この記事の対象外です。

※記事作成日(2021年10月19日)時点での情報です。更新の有無はご自身で確認してください。

※記事の内容には注意を払っていますが、誤りがあった場合でも責任は負いかねます。ご了承願います。あくまで参考程度にお願いします。

官公庁への提出書類

個人事業主となる新人弁護士全員が提出すべき書類は、

・開業届

青色申告承認申請書

・事業開始等申告書

の3点と認識しています。

なお、説明は官公庁のページが正確であるはずなので、そちらに譲ります。

開業届:所轄の税務署へ

(リンク)[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

青色申告承認申請書:所轄の税務署へ

(リンク)[手続名]所得税の青色申告承認申請手続|国税庁

青色申告複式簿記にすると、65万円(E-Taxの場合)、55万円(それ以外)の青色申告控除が得られます。

すなわち、上記金額分だけ課税所得が減ります(令和3年分確定申告時点)。

・期間制限がありますので、開業後は後回しにせずに速やかに提出しましょう。

事業開始等申告書:都道府県へ

(リンク:東京都)事業を始めたとき・廃止したとき | 東京都主税局

 

帳簿付け:インターネット上のクラウドソフト

※税理士に外注せず、自分で記帳する場合を想定して書きました。

僕は日商簿記2級を保有していますが、自分で記帳する方は、日商簿記3級くらいの知識は持っていた方がよいと思います(学習に使用した書籍:パブロフの犬シリーズ【Amazon】【楽天】、学習のためのYouTube【ゼロから簿記3級(全24回)】基礎18回+じっくり復習6回(テキスト不要!) - YouTube)。

 

今どき、手書きで紙の帳簿を付ける人もいないと思います。

そこで、インターネット上のクラウドを使用することになると思いますが、

会計ソフトとして有名なのは、以下に掲げるクラウドサービスでしょう。

 

・マネー・フォワード(僕が使用中)

・弥生(やよいの青色申告オンラインは1年間無料、2022年1月23日時点)

・freee

の3つですね。

 

僕個人は、初めは「弥生の青色申告」を利用していました。

1年間無料だったからです。

しかし、弥生は個人的に勘定項目を追加する際の不便さ、文字の予測変換の精度の低さなどが原因で、大変使いづらかったので、マネー・フォワードに切り替えました。

弥生とは異なり1年目から料金がかかりますが、機械音痴の僕でも感覚的に操作しやすいためストレスがなく気に入っています。

ポイント:銀行口座とクレジットカードは、個人用と事業用で各1つ持つと便利

記帳の便宜のため、銀行口座とクレジットカードはそれぞれ、個人用のものとは別に事業用のものを持つとよいです。

理由は、ひとつの銀行/クレカを個人用途と事業用途で併用すると、(個人用途のものは「事業主貸」「事業主借」の記帳をしなければならず)帳簿付けの手間が増えるからです。

(以下、例示)

・銀行であれば、用途に個人用と事業用のものが混じっていると、事業と関係のない個人的な入出金も

入金の場合:普通預金100,000/事業主借100,000

出金の場合:事業主貸100,000/普通預金100,000

と記帳するハメになり、手間が増えます。

・クレカでも、個人の用途での利用額引き落としと事業用の利用額引き落としが1枚のクレカで混在していると、引き落とし日に

クレジットカード債務(未払金)60,000/普通預金100,000

事業主貸40,000

などとクレカ利用明細を確認しながら記帳するハメになり、時間が奪われます。

 

事業用の銀行口座の開設及びクレカ作成は、たった1度の手間で済みますが、

銀行及びクレカを、個人用と事業用で共用することによる余分な記帳の手間は、廃業するまで続きます。

なので、事業用の銀行口座開設&クレカ作成は早めにすることを勧めます。

司法の犬が使っている銀行&クレカ

銀行は、

・個人用として、楽天銀行&ゆうちょ銀行

・事業用として、みずほ銀行

を使っています。

 

クレジットカードは、

・個人用として、楽天カード(一般カード)

・事業用として、ANA To Me CARD(PASMOオートチャージ機能付帯のため)

を持っています。

 

個人用の銀行及び(特に)クレカには、楽天をお勧めします。

楽天市場のポイント還元率が高いことに加え、書籍購入、携帯電話や証券サービスなどによるポイント付与、さらにはふるさと納税の寄付によってポイントが付与されます。

 

楽天カードを使ったポイント術については下記動画が参考になります。

※動画の情報が少々古く、2021年10月19日現在は、楽天ゴールドカードのポイント付与率は一般カードと変わりません。

楽天ゴールドカードではなく、楽天一般カードを推奨します。

www.youtube.com

 

僕の事務所のパートナー弁護士は、楽天ふるさと納税を利用しており、

・お買い物マラソン(期間中に買い物をした店の数が増えるとポイント還元率アップ)の日に

・5と10の付く日に

・あえて「10,000円などの低い金額の返礼品を選んで買う」ことを繰り返して、買い物をする店の数を増やして買い物をする店の数を増やす(お買い物マラソン活用)

ことによってポイントを荒稼ぎしているそうです。

僕も今年(記事作成時点の2021年)から真似させていただくつもりです。

確定申告:税務署へ(E-Taxの利用がおすすめです)

個人事業主であれば、税金の知識も一定程度はつけておくべきです。

サラリーマン(労働者)のように会社が計算してくれず、自分で税額計算・納税についての責任を負わなければならないからです。

とりあえず、の本程度の知識は必須といえるでしょう。

大河内薫『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください! 』


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また、上記の青色申告控除のところで軽く触れましたが、E-Taxを使うのと使わないのとでは、青色申告控除の金額が10万円変わります(令和3年分確定申告時点)。

なので、E-Taxの利用を推奨します。

ちなみに僕は令和2年分の確定申告を、マイナンバーカード・iPhone12・iPad Pro2020を用いて、E-Taxにて行いました。

 

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

節目に新しいことを始めるのも良案

あけましておめでとうございます。

最近記事の更新が止まっており、(当ブログの更新を楽しみにされている変態さんがいらっしゃったら)申し訳ありません。

短い記事ですが、新年のご挨拶として更新致します。

スタート地点を予め・自主的に設定すること

さて、今日は元日です。

何か新しいことを始めよう、でもイマイチ決心が付かない、という方は

「節目をスタートのきっかけ又は(悩むことの)締め切りにする」

というのもアリかもしれません。

 

僕は、予備試験の勉強を大学3年の夏休みから開始しましたが、

大学3年の春頃(5月頃だったか?正確なことについては記憶が曖昧)から受験することを検討していました。

ただ、大学3年の春頃はゼミ等の影響で忙しく、

「夏休みになったら予備試験の勉強を始めよう」

「ただ、それまでに“受験をやめたい“と思えば、予備試験の受験は止めよう。」

として、大学3年の夏休みの開始を、予備試験の受験勉強の開始又は打ち切り時点としていました。

 

自分にとって区切りがよければ良いので、

新年/新年度の始めでも、長期休みの開始でも、誕生日でも、月末でもご自由に。

 

「はじめのソフトで小さい一歩」の勧め

試験日は、いずれやってくるので受験勉強のスタートは1日でも早いがよいです。

いつまでも迷っているのは微妙で、どうしても迷いがあるならとりあえず費用をかけずに試しに勉強を始めてみて、

受験勉強を続けようと思えれば、より本腰を入れる(例えば予備校に通う)とかすればよいし、

やっぱり自分には何か合わないな/気が向かないな(受験は長期戦なので、個人的には「できる」よりも「好き嫌い」を重視した方がよいと思います)と思ったなら、受験勉強を中断すればよいと思います(なお、受験から撤退することは全く恥ずべきことではなく、予備/司法試験さらには法曹の世界が合わないのであれば、むしろ人生の有限な時間を自分にとってより有意義なことに振るべきです)。

 

ただ、いきなり100万円の予備校費を支払って形をキッチリ整えてから勉強を始めるなど初期投資の額が大きくなると、

どうしても心理的に撤退しづらくなりますので注意が必要です。

「あんなにお金をかけたのに、ここでやめたら勿体ない…」と感じやすくなるということですね。

 

まずは、本屋で入門書を買う、図書館で予備/司法試験関係の本を読んでみるなど小さいところから始めて、

「行ける!」と思ったら、投資額/投資時間(勉強時間のことです)を大きくするというのでもよいのではないでしょうか。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

当ブログでは、

⑴ネット予備校の利用 

⑵正しい勉強法で勉強すること

⑶精神的に頑張りすぎないこと

をお勧めしています。 

 

⑴についての記事 

shihounoinu.hatenablog.com

⑵についての記事 

shihounoinu.hatenablog.com

⑶についての記事ー下記記事中、「2.基本方針」の「③自分に無理をさせないこと」

shihounoinu.hatenablog.com

 

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僕が2023年の予備試験合格を目指すとしたらー勉強計画シミュレーション(準備期間1年半)ー

※(2022年1月19日追記)記事の内容を書き直しました。

アガルートのHPの情報も新しくなってたようですので、それに伴って記述を変更した箇所もあります。旧記事の内容を見てアガルートHPとの相違に困惑された方がいらっしゃったら申し訳ありませんでした。

※(2021年11月5日)2021年11月時点の情報を基に記事を作成しています。

 

下記に掲げる記事の第2弾です。

今回のシミュレーションは、下記記事をベースにした内容になっていますが、下記記事よりも試験までの残り時間に余裕があります。

準備時間が長い方が有利なのは疑いないです。

shihounoinu.hatenablog.com

 

今回も「僕だったら予備試験の受験までこうやって勉強するんだろうな〜」というお気楽な勉強計画シミュレーションです。

この通りに勉強したからといって合格が保証されるわけではありませんので悪しからず。

何においても個人差はありますので。

僕の自己紹介(知っている方は飛ばして下さい)

僕は1996年度/平成8年度生まれの、2018年予備試験合格者/2019年司法試験合格者で、73期司法修習を経て弁護士として活動中です。

法学部法律学科の出身ではなく、大学では経済学、金融、認知心理学社会心理学社会学政治学などを学習していましたが、2017年(大3)の夏休みの始まりと同時に予備試験の学習を0から独学で開始しました。

なお、独学は好んでやったのではなく、今よりも予備校の費用が高く、とても払えなかったため不本意ながら独学にならざるを得なかったことをお断りしておきます。

2017年夏の学習開始当初から翌2018年の予備試験合格を目指していたものの、最後まで合格できるかは半信半疑でした。

結果的に運良く、2018年の予備試験に合格しました。

 

予備試験・司法試験の受験・合格を一通り経験し終わると、「あの時もっとああすればよかったな〜」と反省することがあります。

受験生時代は、受験生としてリアルタイムな情報を配信していましたが、

現在は予備試験・司法試験の経験者として一歩引いた目線から、過去の自分に向けて「あの頃の俺、こういう風にしとけばよかったんじゃないの?」というスタンスでブログを更新し続けています。

基本方針

このブログでの3原則は、

①正しい方法を取ること=ネット予備校を利用すること

②正しい勉強方法を取ること

③自分に無理をさせないこと

です。

①正しい方法を取ること=ネット予備校を利用すること

過去の自分に質問したいことがあります。

「寿命が来て死ぬときに後悔することは、若い時に時間をケチって金を払うことか?それとも、金をケチって時間を失うことか?」

僕は、今だったら「金をケチって時間を失うことの方が嫌だ」と即答します。

若い時にお金を少し失っても、その後の人生でそのお金は取り戻せる可能性は十分残されていますが(でも借金は良くないと思う)、

若い時に時間を失うと、時間とくに若い時の時間は絶対に取り戻せないからです。

しかし、予備試験受験時代は「金をケチって時間を失う」ことをしていました。

すなわち独学です。

 

予備校に通えば、

教材、勉強の方法や順序、勉強範囲の指定、理解を助ける噛み砕いた説明…

など、時間を節約し、合格可能性を上げてくれる環境を揃えることができます。

僕は独学で運良く合格したラッキーボーイだから良かったのですが、

もし1回目の受験で合格できず、2回目、3回目…と合格が長引き、その分弁護士としてデビューするのが遅れていたら、1年・2年という時間を失うことはもちろん、(弁護士としての年収)× (合格が遅れた年数分)のお金も結果的に失うことになります。

 

ただ、リアルの店舗型予備校に通うことには、僕は疑問を持っています。

授業内容はネット予備校とほぼ変わらないにもかかわらず、「リアル店舗型予備校に特有の経費」が、我々が払う受講料に上乗せされるからです。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

shihounoinu.hatenablog.com

 

②正しい勉強方法を取ること

また、予備試験受験時代は、科学的に正しい勉強方法を知りませんでした。

 

当時は図書館に行き、効率的な勉強法と謳った本を十数冊は読んで参考にしました。

しかし、『7回読み勉強法』など、思い返してみれば、高学歴の著者の個人的勉強法にすぎず、万人にとって効果が証明されたやり方ではありませんでした。

司法試験時代の受験勉強では、心理学者が科学的にその効果を証明した(≒ほぼ万人に効果的な)勉強法を知ることができ、これを取り入れました。

おかげで、勉強時間が予備試験時代と変わらない(直前期等はむしろ少なくなった)にもかかわらず、記憶の定着が良くなったような感覚が得られ、予備試験の時より自信をもって試験本番に臨めました。

僕が今でも取り入れている勉強法は、主に以下の2冊です。

これらは必読として、可能な限り早く導入することをお勧めします。

 

『使える脳の鍛え方』【Amazon】【楽天

『進化する勉強法』Amazon】【楽天


上記2冊の概略は、こちらの記事に書いてあります。

司法試験の勉強法最新版 - 予備試験を独学・1年で受験してみた

③自分に無理をさせないこと

僕は、予備試験及び司法試験時代、3人兄弟の長男で両親が定年間際、兄弟2人は私立学校に通っているという状況でした。

なので、予備試験の受験年であった2018年(大4)では、予備試験に受からずに浪人などできない…と考え、予備試験の受験と並行で民間企業及び公務員の就活をしていました。

現代はリクルート等の就活サイトにより企業への応募自体が容易となっており、文系大学生では数十社の企業を受験することが一般的だと思います。

僕も、

・予備試験の短答試験(5月)前に複数社(含:国家公務員総合職及び裁判所職員等の公務員試験)受験

・短答試験〜論文試験(7月)で5社以上(含:公務員試験)

・論文試験終了後も複数社受験

…と鬼のスケジュールをこなしていました。

 

f:id:SHIHOUnoINU:20181110205207j:plain

20181110 予備試験、独学・1年合格の勉強法【リクエスト】 司法の犬の勉強日記より一部抜粋

スケジュール的にも精神的にもかなりの無理をしていましたが、

余裕(バッファー)を設けないと、「予備試験合格」という目標達成を阻害しかねないとことを後で知りました。

皆さんは計画に余裕を持たせましょう。

 

『倒れない計画術』【Amazon】【楽天

 

シミュレーション:2021年の年末頃から2023年の予備試験合格を目指すとしたら、司法の犬はどうする?

前提:大学生、無職又は労働時間が非常に短い

理由:僕自身が予備試験を1年未満の準備で合格したのは、大学生の時だったため。時間がある場合以外を前提としてシミュレーションをすることができない。

 

上記「基本方針」で掲げた3原則に従って勉強計画を立てます。

まず、僕だったらアガルートアカデミーの受講を決意します。

 

 

アガルートにする理由は、僕が現在これから予備試験の勉強をスタートしようとする大学生と仮定すると以下のようになります。

・ネット予備校である

 →自分のペースで進められる、リアル店舗型予備校より安い、通学不要

HPに「令和3年司法試験合格者占有率 47.8%」の記載があり(記事作成時点)、どの予備校が良いかわからない状態において安心感がある

・先輩(73期等)に出身者の知り合いが複数名いる

 

 

選ぶ講座は、僕なら予備試験1年合格カリキュラム(オプションなし)にします

予備試験1年合格カリキュラム

時期によって割引していることがあります。リンク先で確認して下さい。

 【2023年合格目標】司法試験|予備試験1年合格カリキュラム

 

 このコースを選ぶ理由は、

・予備校が用意したフルコースに乗っかって勉強に集中すると、独学のような迷い・無駄がない又は少ない

・基礎講座、問題演習講座、過去問講座と、内容が必要最低限かつ十分に揃っている。

・オプションなしでも100通もの添削をしてもらえる(そして経験上、100通も添削してもらわないと思う。但しこれ以上の数の添削を受けたい場合、それを否定するものではない)

・僕だったらオプションの通信指導とかラウンジ指導とか要らないし、進捗管理は自分でできる(自制心の問題では…?)

・講師の答案指導はあればありがたいけれど、問題演習講座及び過去問講座で扱った問題を繰り返し解くことで十分足りるとも思う(但し指導を受けたいという場合はそれも否定しない)

もっとも、どうしても独りでは不安という方がオプション付きを検討することは否定しません。ご自身にとって最適なようにしてください。

 

・問題集について

予備校のテキスト以外に市販の問題集を買うべきかという質問をよく受けます。

予備校に通う人の場合、以下のようにするとよいのではないかと考えます。

・予備校の問題集に論点網羅性がある*1のであれば、市販の問題集は使わず、予備校の問題集のみを使用します。

なお、アガルートの重要問題習得講座には網羅性がありましたので、これを利用する場合には市販のものは買いません(その場合には選択科目のみ市販問題集を購入)。

・予備校で問題集がない場合、論点網羅性がある問題集を1冊のみ購入し、それを繰り返し解きます。

 

考え方の前提は、以下のようになります。

予備試験に合格するためには試験問題を解けなければなりません。

問題を解けるようになるには、問題演習をしなければなりません(上掲書籍『使える脳の鍛え方』『進化する勉強法』を参照)。

そこで、僕のやり方としては、

・インプットの時期はできるだけ短く済ます(もちろん問題演習期において、不明な点をインプットの時期に使ったテキストで確認することは大事)

・インプットを終えた後は、問題演習を勉強の中心に据える(勉強時間の8割以上を演習に使う)

・論文試験の勉強から入って全体像をつかんだ後、短答の細かい知識は後から仕入れる(俯瞰→細部の流れの方が頭に入りやすいと思う。失敗から学んだ実体験談。)

 

それでは、以下実際のモデルケースです(以下2022年1月19日に一部改編)。

 

~2022年8月10日まで:講義がアップロードされた科目ごとに順次、総合講義300→論文答案の「書き方」→重要問題習得講座の順で視聴する。8月10日までに全科目の視聴を終えたい。

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教材発送スケジュール・講義視聴開始スケジュール(https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/production.wp.s3.agaroot.jp/wp-content/uploads/2021/08/02183054/2023yobi1_schedule_v8.pdf
総合講義300及び論文答案の「書き方」についてコメント

これらの講座は、問題を解くための前提知識としてインプットしておくべきものです。

これらの知識インプット講座はできる限り早く終わらせ、可能な限り早期にメインである問題演習に移ることが望ましいです。

 

2023年向け講座では、科目によって講義の配信開始日が異なるようですが、配信が開始されている科目から手当たり次第、当該科目について「総合講義1周→論文答案の「書き方」1周→重要問題習得講座の周回」を行います。

 

※なんだかんだ試験が近くなると、「あれが終わっていない」「これもまだだ」となるのが通常だと思いますので、

予定は早め早めで、前倒しするくらいがよいと思います。

僕は司法試験受験生の時代に、資格スクエアの加藤講師のブログを拝見したことがあり、そこには

「途中答案(試験終了までに答案を書ききれない)になる人は、焦るのが遅い。」

「もっと早い段階からペースを上げて書いていれば、途中答案になりにくい。」

旨が書かれており、これは確かにな〜と納得しました。

そしてこれは試験当日の話に限定されず、資格試験の受験計画でも同じであろうと思います。

 

また、総合講義300の受講中などのインプット期に全く問題を解かなくてよいわけではありません。

問題を解くことによって記憶が定着しますので、電車の中や自宅トイレの中などのスキマ時間で問題を解きましょう。

 

この時期には、インプット講義を受けた分野の一問一答問題を、講義を受けた日及びその他時間に余裕がある時に解くと、次のステップ(重要問題習得講座以降)にスムーズにつながるのではないかと思います。

資格スクエア 予備試験短答式問題集app  

重要問題習得講座の1周目及び2周目以降についてコメント

総合講義及び論文答案の「書き方」を視聴し終わった科目から順次、重要問題習得講座の受講を進めていきましょう。

 

僕は講義を受講する前に予習する、すなわち何も見ずに問題を解いてみることをお勧めします。何も見ない理由は、思い出すことで記憶の定着が促されるからです。

逆にいうと、テキストを見ながら答案を作ることは、基本方針②で触れた勉強法の核心「思い出すことで記憶の定着を図る」に反し、勉強としての意味が薄れます。

分からないことがあったら、予習答案の作成を完了した後で講義を見る前に、総合講義300のテキストを見返すという形がよいでしょう。

 

重要問題習得講座の中で講義を受け終わった問題については、スキマ時間に、回答を紙に書かずに頭の中で(以下断りない限り同じ)解き直します。

 

なお、僕の勉強法の核は、

①問題演習の数を増やす(知識を思い出す回数を増やす):書くと1問にかける時間が長くなり、解く問題数が減る

②科目を頻繁に替える(1問ずつ別科目の問題を解くのが理想)

③30分程度勉強したら休憩、目を瞑って情報をシャットダウンする

でした。

 

問題演習の際は解説を読み、解説を読んでもわからなければ総合講義300のテキストを参照したりします(以下問題演習の際は同様)。

 

2022年8月11日~同年9月1日頃:重要問題習得講座の問題演習を継続し、並行して法律実務基礎科目対策講座の視聴を完了する

予備試験過去問講座及び旧司法試験過去問講座を解く前に、基礎固め(基本問題である重要問題習得講座の内容をある程度定着させる)をします。

これ以降、重要問題習得講座(及び後に触れる選択科目の問題集)の繰り返しは、受験生活における核とします

予備試験は経験上、「基本問題において論点を判別し、論証が完璧に書け、ある程度の当てはめができていれば合格できる試験」だと思うからです。

 

また、この時期には、上記の重要問題習得講座演習とは別に、法律実務基礎科目の講義視聴をしつつ、同時並行で(視聴完了部分につき視聴完了次第その都度)以下の問題集での演習をスタートさせ各1周したいです。

 

期限については、大学が夏休みに入ることもありこれらタスクの開始時期を前倒しできれば理想です。一方、なかなか厳し目のスケジュールを設定しているので、タスクの終わりが数日程度後ろ倒しになることもやむを得ないかなと思います。

 

 
民事実務基礎 (予備試験論文 2)

 
刑事実務基礎 (伊藤塾試験対策問題集:予備試験論文 1)

 

2022年9月2日頃~同月30日頃:予備試験論文過去問解析講座及び旧司法試験論文過去問解析講座視聴を完了し、1周目を終わらせる

講義時間数はさほど多くありませんし、途中に夏休みも挟むので、ある程度計画に余裕があると思います。

ですが一応、予習があり、復習があり、わからない箇所を基礎講座(総合講義300)テキストで確認する…という作業があることを考え、少し計画に余裕を持たせました。

 

スキマ時間の扱いは各論文過去問講座(予備試験論文過去問解析講座及び旧司法試験論文過去問解析講座)の解き直し。

時間に余裕があれば、重要問題習得講座及び法律実務基礎科目問題集の解き直しもしましょう。

 

2022月10月1日頃~同月11日 今までに扱ったアガルートの問題講座の解き直し

問題集の解き直しはいくらしすぎても、しすぎるということはありません。

基本問題が完璧に解ければ、その人は余裕を持って試験に合格できるといっても過言ではありません。

選択問題講座がアップロードされるまでのこの時期に、論文問題講座の解き直し回数を少しでも積みましょう。ご自身で演習が必要だと思う問題集を解きましょう。

 

2022月10月12日~できるだけ早い時期に/しかしスピードを意識しすぎて知識の定着が疎かにならないように 選択問題講座の受講及び問題集での演習

(余談ですが、僕の頃は予備試験には選択科目がありませんでした。)

 

論証の「使い方」講座だけ受講を後回しにします。

講義→過去問解析講座→市販の問題集の順で進めます。

上記は、いずれも俯瞰的理解を目的にしており、概観→細かい所の順で勉強したいという思いからの行動です。

 

また、基本7科目は重要問題習得講座で十分かつ網羅的な演習ができるので問題ないのですが、選択科目に限っては市販の問題集を利用します。

僕は労働法選択だったので、労働法の話しかできませんが、

労働法であれば、論点の網羅性が高い『事例演習労働法』を使用します。

僕は「ホームランは狙わず、どんな問題が来ようとも一定水準の答案を作る(それができれば受かると思っているので)」ことを目標にしますので、問題集の選択においては論点の網羅性を重視します。

 

スキマ時間は、基本7科目又は選択科目の問題演習をします。

 

『事例演習労働法 第3版補訂版』

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上記終了後~2023年1月15日:論証集の「使い方」講座を受講するのと並行で、重要問題集習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集及び各論文問題過去問講座の解き直しをする(スキマ時間も同様)

この時期が始まる前には、

既に解き直しを含めて重要問題習得講座は4~5周以上していると思われ、特に基本7科目については論文問題を解ける基礎は十分に固まっていると思います。

この時期は、知識にさらなる磨きをかけたいと思います。

 

そこで、この時期の初めに論証集の「使い方」講座(選択科目含む)を受講し、基本的な論証の復習をします。

その後、論証集で得た知識を定着させるため、

重要問題習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集、各論文過去問講座

を繰り返し解いて、論証の知識を定着させるとともに、論文問題の論点判別・解答の精度を上げます。

この時期で論文問題に関しては合格レベルにまで達することも可能ではないかと思います(但し、短答対策集中期間を挟むと論文問題への対応力が落ちる場合あり)。

予備試験は基本的な問題で構成されていると言われていますので、基本問題を精度高く書ければ合格できる可能性が十分あるからです。

また、このあたりの時期から1~2週間に1通程度、本番同様に答案を紙に書く(起案する)ことで、自分の弱点を知る(知識の正確さ、時間配分の適切さ等)ことができれば理想的です。

本番を見据えた予行演習にするという意味で、起案する問題は予備試験の過去問が理想ですね。

起案した問題については添削を受けられる環境にあるならば添削を受け、添削を受けた後、もう一度書き直して復習するとベストでしょう。

 

この時期において、重要問題習得講座及び選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集、各論文過去問講座を各2周以上はしたいところです。

 

2023年1月16日頃~5月中旬(短答試験本番):短答対策・強化期間

この頃から短答対策スタートさせるのは、割と現実的なラインではないかと思います。

これより遅いと短答試験の合格が人によっては怪しくなるかもしれませんし、

これより早いと最難関である論文試験の対策が疎かになりかねないからです。

予定が後ろ倒しになった人は2月上旬〜中旬に短答対策をスタートさせ、

一方、予定を前倒しにできた人や短答試験に自信のない人はもう少し早くスタートさせてもよいかもしれません。

まず、短答講座(Ⅰ:20時間、Ⅱ:125時間、過去問:97時間)は、春休みという時間に余裕ある時期を活用し、3月初旬には受講し終えたいところです(もちろん予習の際に問題を解きます。短答の場合はア〜オ等の記号を書くだけなので講座受講前の予習で回答は書いてよい)。

 

スキマ時間は、短答問題の演習を中心に短答対策を行います。

アガルートの短答講座には、全年度の過去問が含まれているようなので、それのみを使用して問題演習します。

初期に使用した資格スクエアのアプリやその他の市販の問題集等は一切使用しません。

 

他の市販の問題集も過去問又は過去問をベースにしたオリジナル問題を扱っているので、アガルートの短答講座だけを使用するのと比べて劇的に優れているわけではないからです。

時間は無限にあるわけではないので、「時間を同配分するか」と考えたときに、

アガルートの短答講座だけをやるというのは良い選択だと思います。

 

短答講座全部を視聴完了した後は、短答問題をひたすら解き続けます。

短答試験本番までに全科目最低5周はしたいです。

 

また、僕は受験生時代、この時期に短答対策に集中しすぎて論文問題の回答力が落ちることを懸念していました。他の受験生では実際そうなってしまう人もいた模様です。

ですので、答え合わせを含めて1日30~1時間ちょっと程度で収まるくらいの演習量、僕であれば1日3~6(選択科目含)科目×各科目1問ずつの合計3~6問の論文問題を、今まで通り頭の中で演習することを並行して行います。

僕は勉強時間が決して長くなかったので、短答対策とのバランスを考えると1日30分ちょっとで収まる量≒1日3~4問とします。

 

ちょっと話は逸れますが、試験本番前は体調にも配慮しなければなりません。

決して夜更かしはしないで下さい。

shihounoinu.hatenablog.com

 

2023年5月中旬(短答試験終了後)~7月中旬(論文試験本番):重要問題習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集及び論文過去問講座の解き直しがメイン。予備試験答練と法律実務基礎科目答練をペースメーカーに。

重要問題習得講座は、この時期に解く回数を含めて、累計8~10周以上、その他の問題集及び論文過去問講座は累計5~6周以上できればgood!と思います。

ただし、たとえ短答集中対策期間までに上記の周回数を既にこなしてしまった場合であっても、この短答試験と論文試験の間の時期に、各問題につき最低2周はしたいです。

なぜなら、やっぱり本番前にしばらく解いていないと忘れてしまうからです。

本番で答案用紙に書けなければ今までの努力も水の泡になってしまいますので、

本番直前には記憶のメンテナンスとして、特に重要問題習得講座、選択科目問題集、法律実務基礎科目問題集といった論点網羅的な問題集は欠かさずに解き直したいです。

 

(※追記2021/11/11)

ちなみに僕は、予備試験受験時代に『スタンダード100』という論文問題集を使用していたのですが、論文試験までに各科目12~14周の問題演習をしていたとの記録があります(なお記憶はありません笑)。

shihounoinu.hatenablog.com

 

また、論証集のチェックも問題演習と並行してコツコツ行えるとよいですね。

 

そして、アガルートのカリキュラムに入っている予備試験答練及び法律実務基礎科目答練は、全科目しっかりフルで答案を書き(起案し)ましょう。

本番のシミュレーションとして、回答時間等は本番同様の環境で解くこととします。

 

試験本番前は体調にも配慮しなければなりません。

決して夜更かしはしないで下さい。

論文試験終了後~論文試験合格発表:好きにするがよい

理想は口述に備えて勉強することですが、僕は全くやる気が起きませんでした。

ですので、毎日近所の公園で2時間くらいぼーっとした後、自宅で野球アニメ『メジャー』を見ていました。

まあ、理想を言えば、スキマ時間くらいは法律実務基礎科目(口述試験の科目です)の解き直しを中心に勉強してもいいかも。

論文試験合格発表~口述試験(僕が受験した2018年は10月下旬でした):2週間ちょっとしかありません!!!

死に物狂いで法律実務基礎科目の勉強。

口述模試はもちろん受けよう。

民事は要件事実がメインで、あとは要件事実以外の民法、民訴法の知識がちょっと。

僕は弁護士職務基本規程の問題が出なかった人ですが、受任不可事件や利益相反をはじめとする頻出問題は一応答えられるようになっておきたい。

でも、皆さんはこの期間に0から詰め込むのではなくて、これまでにしっかり知識を積み上げてきているはずなので、多分大丈夫でしょう*2!

刑事は刑法と刑訴法、刑訴規則の基本的な知識があれば大丈夫。

 

なお、試験本番前は体調にも配慮しなければなりません。

決して夜更かしはしないで下さい。

論文試験に合格していれば、確率的に口述試験もほぼほぼ通ります。

緊張したり不安になってしまうのは(思い出したくないほど)よく分かるのですが、気負いせず、ホテルでテレビでも見ながらハーゲンダッツでも食べてリラックスする方がいいと思います!

一般教養講座の取り扱いについて

一般教養の対策講座は多分見ません。

しかし、10時間程度とそこまで長くないので、一般教養問題に不安があり、かつ余裕がある人は電車内等スキマ時間で聞き流してもいいかもしれません。

 

一般教養については、大学受験を一般入試で合格していたので、特に対策する必要性を感じませんでした。

実際、僕は一般教養の短答は39/60点だったので、この考えは変わっていません。

僕は短答・論文共に一般教養は無対策でしたが、特別な事情がない限り一般教養は対策しないでいいんじゃないかと思います(2022年以降の予備試験では論文試験から一般教養がなくなるそうです)。

 

あとがき

以上を参考にしてもよいですが、経験者の反省を交えたシミュレーションですので、ご自身に合うようにカスタマイズしましょう。

※特に勉強を開始する時期は人によって異なると思いますので、ご自分に合わせてアレンジして下さい。

余裕を持って計画をクリアできるよう、タスクは後回しにしない方がよいのですが(むしろ前倒ししたいくらい!)が、仮に思い通りに行かなくとも、原則③の通り自分を追い込まないようにしたいですね。

 

今回のシミュレーションに用いた講座:

予備試験1年合格カリキュラム

 【2023年合格目標】司法試験|予備試験1年合格カリキュラム

 

*1:ここでは頻出論点を隈なくカバーしていることを「網羅性がある」ということにします。

*2:僕はこの時期に0から詰め込みました。ひどい出来でした、すみません。

予備試験・司法試験の論文試験結果待ちで暇な時期の過ごし方

理想の結論:勉強(9/20追記:コメント欄で「司法の犬が論文合格発表まで勉強するとしたら、何を勉強する?」との質問に答えました

現実的な結論:下記のとおり

 

理想と現実(もうこれ以上勉強なんてやってられるか!笑)

予備試験又は司法試験の論文試験の結果待ちをしているこの時期、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

僕は、受験生時代に、この時期をどう過ごすべきかについて迷いがあったので、合格者のブログ等を読み比べていました。

当時の情報発信をしていた合格者が意識が高い人ばかりだったのか、

予備試験の論文結果待ちの時は、勉強しろ。

合格していた場合には司法試験の受験でこの時期に休んでいたライバル受験生に先んじることができる。

また、不合格の場合でも、翌年の予備試験再チャレンジにあたって、この時期に休んでいたライバル受験生よりも有利になる。

司法試験の結果待ちの時は、勉強しろ。 

合格して修習に行ったら忙しくて民法や刑法の基本書を読み直している暇はない。また、要件事実の勉強をするのも良いだろう。

不合格の場合は、翌年の再受験の時にこの時期に勉強を休んだライバル受験生を引き離すことができる。

などと書いている人が(感覚的に)半数以上だった気がします。

 

 

しかし!

現実は理想どおりに行きません。

「今まで散々勉強したっていうのに、まだ勉強し続けろと言うのか!?」という思いでした。

この考えには、皆さんも同意してくれるんじゃないでしょうか?

 

 

結局のところ、僕は、

・予備試験の論文試験終了後〜論文試験合格発表

及び

・司法試験終了〜司法試験合格発表

の期間は、全く勉強しませんでした*1

 

試験が終わってから最初の数日は、「ちょっとは勉強しなきゃな〜」とか思っていたのですが、どうにも気分と腰が重く、勉強する気になれませんでした。

 

そこで、「合否の発表までは休んで精神的にリフレッシュする!」と開き直りました。

今回は、論文試験合格発表待ちの時期にどんなリフレッシュをしていたかについて、ご紹介します。

「学生の身分である、又は大学若しくは法科大学院を卒業した無職期間であり、十分な収入がない」ことを前提とします。

 

リフレッシュのメニュー(ぼっち用)

①短期バイト(司法試験終了後の2019年6月~8月に実践)

僕は、お中元シーズンに、郵便局の仕分けや運送会社の配達の期間限定バイトをしていました。

普段は、試験勉強で頭を使う作業ばかりしていたので、上記のような体を使ったアルバイトは良い気分転換になりました。

 

お金がなさすぎたので、修習が始まるまでの期間にちょっとでもお金を貯めようというわけです。

例えば、配達のバイトは午前中のみでしたが、週6で働いたので、月に13万円ちょっと貰えて、結構ハッピーでした。

 

②旅行(特に海外旅行 ※2021年8月31日の執筆時点では旅行目的での海外渡航不可)

(今はコロナウイルスの関係でそもそも厳しいですが)修習に入ると、二回試験が終わるまでは事実上海外旅行に行けなくなるので、修習に入る前にヨーロッパに旅行に行きました。

なお、旅行代金は上記①のアルバイトによる給料を充てました。

 

国内旅行

2019年7月に北海道、同年9月に奈良・京都に行きました。

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富良野市内のラベンダー畑(北海道・富良野市)2019年7月

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京都仙洞御所(京都市上京区)2019年9月

北海道には、じゃらんの飛行機&宿泊パッケージを利用して行きました。

奈良・京都には、交通手段としては東海道新幹線のスマートEXを、宿泊予約にはじゃらんを利用して行きました。

 

修習開始前は特にお金の余裕がなかったので価格重視だったのですが、

そのような僕にとっても、じゃらんは個人的に満足できるサービスでした。

 

海外旅行

2019年11月に、STWという旅行会社を利用してヨーロッパへ行きました。

stworld.jp

価格は、HISやJTBなどの大手に比べて数万円単位で安かったです。

また、この会社が一部の地域で行っている「ベアフットツアー」という名の、現地人が日本語で案内してくれる散策ツアーでは、旅行ガイドには載っていないようなその街の面白さを教えてくれました。

知的好奇心が満たされて非常に楽しかったです。

参加者は、僕と母の2人だけだったのでガイドさんとの距離も近く、お喋りも楽しめました。

 

マイナーな企業かもしれませんが、僕的には非常に利用満足度が高かったです。

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ベアフットツアー参加時に撮ったカレル橋(チェコプラハ)2019年11月

 

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オーストリア国立図書館(※2019年11月時点でウィーンにおけるベアフットツアーはありませんでした。)

 

③ 金を使わずに暇を潰す

具体的には、

YouTubeなどの完全視聴無料サービス

・U-NEXT、Hulu、DAZN等の期間限定の無料キャンペーンをしている動画サブスクリプション・サービス

で動画を見まくって暇を潰していました。

 

あまりに暇だったので、

DAZNでは、夜はレアル・マドリード戦(スペインサッカー)を、朝はMLBをリアルタイムで観戦していました。

・U-NEXTではコナンの映画全作品を2周しました。

・動画サブスクリプション・サービスに入っていない期間は、YouTubeで色んな動画を見ていました。

 

なお、お金がなかったので、動画サブスクリプション・サービスについてはいずれも無料期間終了の数日前に退会しました。

めっちゃ嫌な利用者ですよね…*2

 

 

U-NEXTさん、コナンの映画楽しかったです、ありがとうございました。

(でも月額1,980円とちょっと高いので、無料期間だけ楽しませていただきました汗)

 

 

というわけで、

・無料期間だけ楽しんで、無料期間が終了すると同時に他のサービスの無料キャンペーンを利用する

・多少お金に余裕があると言う方は、NetflixAmazonプライム・ビデオを利用する

ということをすれば、約3〜4か月間の結果待ち期間を楽しく過ごせるんじゃないでしょうか。

 

僕は自分に過度なプレッシャーをかけやすい性格だったので、こういった動画サービスは良い気晴らしになりました。

自分を精神的に追い詰めすぎる方、プレッシャーを感じやすい方にとって、動画に没頭する日々を送りつつ合格発表を待つことは、ひとつの解決策になるかもしれません。

 

 

 

*1:多分、1秒たりとも勉強していません。もしかしたら記憶にないだけで、トイレや風呂の中で1日10~15分程度問題を解くくらいのことはやっていたかもしれませんが…

*2:ただし、修習中、DAZNだけはクラシコというレアル・マドリードVSバルセロナの試合の時だけ再入会をして、年間あたり2か月間分の正規料金を払っていたので許してほしい。