そういえば、昨年某予備校にて少しだけ答案添削をしたことがありました。
感想は、試験本番があと数ヶ月というところで、受験生間の出来はものすごく差が激しい。
この時点で、既に合否はほぼ決しているのではないかと思えたほどです。
論文試験で得点できる受験生と、得点できない受験生の差は何か?
僕が、添削を通じて感じたことは、
得点できない受験生は、問題の所在を適切に掴めていないか、または、規範をまともに書けていない。
僕が添削した限りでは、得点が低い原因はほぼこれといっても過言ではなかったです。
ご存じのとおり、予備試験及び司法試験の論文試験は、
①問題の所在の指摘→②規範(≒判断基準)の定立→③事実のあてはめ
の枠組みに沿って書くことがセオリーです。
ここで、
①を間違えば、その後の②や③が、
①は正しくても②が正しくなければ、③が、
必然的に的外れなものとなります。
いわゆる雪崩式失点というやつに近いです。
逆に①及び②を正確に書ければ、③を大外しすることはないと思います。
③は、問題文に書いてある事実を、②で書いた規範に沿うようにピックアップする(だけの)作業だからです(あくまで予備・司法試験では)。
保証はできませんが、あてはめが少々下手でも、上記①②を外さなければ、基本的に合格できるような気がしています。
論文対策の道標
なので、論文対策では、問題の所在の把握と規範の定立を正確にできるようになることが先決です。
規範はテキストに掲載されたものは全て暗記し、受験日当日には一文字も迷わずに書けるくらいで当然くらいに思ってください。
逆に、あてはめに力を入れるのは、問題の所在の把握と規範の定立ができるようになってからでも遅くない。
理由は既述のとおりで、
・問題の所在の把握と規範の定立ができるならば、あてはめで基本的に大外しはしない
・前提となる問題の所在の把握と規範の定立が不正確なら、あてはめが正確になることはない
からです。
どこが勉強の肝なのか、何を優先的に押さえるべきかを考えると、上記のとおりです。
当ブログでは、オンライン予備校の受講を推奨しており、それに関する記事も複数執筆していますが、オンライン予備校を受講する場合も同様に、まずは①問題の所在の把握と②規範の定立を優先して暗記するのが望ましいと思います。
どんな問題でもこれらだけは外さないようになったら、合格は近いと思います。
①及び②については、普段の勉強だけでなんとかできる(本番の状態に左右されにくい)ので、希望がありますよね!
才能ではなく、意識して努力するかどうかだと個人的に思います。
P.S.
ちなみに僕も、上記のような考えで①②を重視して予備試験・司法試験の勉強をしていました。
このブログには、僕の令和元年度(2019年)の再現答案を書いた記事もありますが、ぶっちゃけあてはめはそんなに上手くないと思います(当時、他のブロガーさんにもそのように指摘されました笑)。