予備試験を独学・1年で受験してみた

非法学部生が独学・1年未満で予備試験に合格した記録(問題集絶対主義)/73期弁護士

司法試験などの資格試験と、民間就活や公務員試験の両立について

司法の犬です!

今回の記事は、資格試験と就活の同時並行について書きます。

僕は今年大学4年で、4月下旬から遅めの就職活動を予備試験と並行してやってきましたので、資格試験と就活を両立させなければいけない方や、ダブル受験をしようか迷っている方に有益な記事となれば幸いです。

就活は時間がかかる

どのように時間を取られるのか、詳しく述べていきます。

手書きのエントリーシート(以下、ES)

今これほどPCが普及しているのに、わざわざ手書きでESを書かせる会社があります。

受験する側からすれば、ESのすべての項目を手書きでビッシリと空白なく*1書かされた挙げ句、落とされることもあるなんて「時間の無駄」以外の何物でもありません。

実際に書いてみれば分かりますが「鉛筆で下書き→ボールペンで清書→下書きを消しゴムで消す」というのは、それだけで結構時間がかかります(1時間はかかるでしょう)。

ネックは面接試験

前回の記事で手厳しく批判した面接制度ですが(下記のリンク)最も時間を取られるのは面接です。

shihounoinu.hatenablog.com

 まず対策に時間がかかる

「志望動機」や「学生時代に学業以外で頑張ったこと」「チームで頑張った経験」など予め構成を練った上で、実際の面接でこれらの質問をされたときにはスラスラと答えられなくてはなりません。

志望動機などは、受ける会社のことをリサーチする必要があるので、本気で内定を取りに行こうと思ったら情報収集にも相当な時間が取られます。

面接は何度もある

面接は1度だけでなく、例えば予備試験論文試験前に採用試験がある大企業だと3~4次まで面接があることが大抵です。

さらに、僕は面接の際に「君はウチの説明会に来てないけど、何をするか分かってるの?」と訊かれ、また、「説明会に来ていない人は、よほど(面接官の主観において)優秀でない限り落とす」と言われましたので会社説明会も実質必須と考えていいでしょう。

公務員試験は筆記試験の対策の必要アリ?

僕は「大学受験を一般受験で頑張り、かつ、予備試験の勉強をし択一に合格するくらいの勉強をした人」ならば筆記試験は、過去問すら見ないような完全無対策でも合格できると思います(但し判断推理というパズルのような科目は対策してもよいと思います)。

参考事例

実は僕も2018年の国家公務員総合職(法律)、東京都1類B、裁判所事務官総合職(特例あり)の各試験を受験しました。

参考までに司法の犬の戦績を以下に掲載します。

・国家公務員総合職(法律)→2次試験の筆記は受験するも2次試験面接の日寝坊し(さいたま新都心に9時半集合、遅刻した場合入場不可)棄権となりましたw

1次試験は教養科目と専門科目の合計で51点でしたが、今年度は難化したらしく余裕を持って合格しました。(各科目40点満点の計80点満点)

・東京都1類B→教養25点、専門記述および小論文は不明(教養は40点満点)。

2次試験である面接で見事に落とされました(無対策だったからかな?)。

・裁判所総合職(特例あり)→一次試験の択一は60点(70点満点)。他には憲民刑の論文試験と小論文がありましたが、点数は不明。

5月に受けた一般企業で面接官に直接「協調性がなさそう」と言われたため、協調性があるフリをするが、行きの電車で急遽対策を練ったのでエピソードまでは考えておらずボロが出まくる。多分面接で一定の点数に満たずに切られたのだと思います。

 

結局は面接勝負

公務員試験は真面目に勉強してきた方なら筆記は楽々通ります。

結局は前回の記事でも散々批判した、人物重視という名のもとに「科学的根拠もない、面接官の好みだけで決まる」面接が勝負です。

とすると以下のような人は片手間で公務員試験を受験しても合格できるかもしれません。

・誰とでもすぐ仲良くなれる方

・時間の無駄と思いつつもしっかり面接対策できる方

・裁判所事務官受験生によると、近年公務員はアファーマティブ・アクションということで女性を優遇しているようです。裁判所は特にその傾向が強く、女性であれば面接会場に現れれば受かるとも言われています。真偽のほどは明らかではありませんがご参考までに。

(推論についての伝聞ですので刑訴法の論文なら証拠能力は否定されます)

まとめ

このように就活・公務員試験対策は多くの時間が取られます。

本気で目指している資格について少しでも多くの時間勉強したい場合は、

就活等と両立するか自由(例:大学3年生でインターンに行くかどうか)であるならば資格試験に専念することをおすすめします。

他方、就活等との両立が必要的である場合は内定をもらえるレベルまで対策するということを前提に(長引くとそれはそれで時間の無駄です)、なるべく無駄を削ってコンパクトに就活を済ませ、資格試験に少しでも時間を割り当てるといいでしょう。

以上です!お読みいただきありがとうございます!

  

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*1:

ESは、学歴欄など基本事項以外=志望動機などの自由記述欄はビッシリと空白なく書かないと「熱意がない」という訳のわからない理由で落とされます。

自分の伝えたいことをビッシリ余白なく書くなどということは、よほど要約力のない人にしかできない芸当です。ですから、自由記述欄は嘘偽りを含めてムリヤリ埋めるというのがセオリーになっています。