予備試験を独学・1年で受験してみた

非法学部生が独学・1年未満で予備試験に合格した記録(問題集絶対主義)/73期弁護士

司法試験などの資格試験と、民間就活や公務員試験の両立について

司法の犬です!

今回の記事は、資格試験と就活の同時並行について書きます。

僕は今年大学4年で、4月下旬から遅めの就職活動を予備試験と並行してやってきましたので、資格試験と就活を両立させなければいけない方や、ダブル受験をしようか迷っている方に有益な記事となれば幸いです。

就活は時間がかかる

どのように時間を取られるのか、詳しく述べていきます。

手書きのエントリーシート(以下、ES)

今これほどPCが普及しているのに、わざわざ手書きでESを書かせる会社があります。

受験する側からすれば、ESのすべての項目を手書きでビッシリと空白なく*1書かされた挙げ句、落とされることもあるなんて「時間の無駄」以外の何物でもありません。

実際に書いてみれば分かりますが「鉛筆で下書き→ボールペンで清書→下書きを消しゴムで消す」というのは、それだけで結構時間がかかります(1時間はかかるでしょう)。

ネックは面接試験

前回の記事で手厳しく批判した面接制度ですが(下記のリンク)最も時間を取られるのは面接です。

shihounoinu.hatenablog.com

 まず対策に時間がかかる

「志望動機」や「学生時代に学業以外で頑張ったこと」「チームで頑張った経験」など予め構成を練った上で、実際の面接でこれらの質問をされたときにはスラスラと答えられなくてはなりません。

志望動機などは、受ける会社のことをリサーチする必要があるので、本気で内定を取りに行こうと思ったら情報収集にも相当な時間が取られます。

面接は何度もある

面接は1度だけでなく、例えば予備試験論文試験前に採用試験がある大企業だと3~4次まで面接があることが大抵です。

さらに、僕は面接の際に「君はウチの説明会に来てないけど、何をするか分かってるの?」と訊かれ、また、「説明会に来ていない人は、よほど(面接官の主観において)優秀でない限り落とす」と言われましたので会社説明会も実質必須と考えていいでしょう。

公務員試験は筆記試験の対策の必要アリ?

僕は「大学受験を一般受験で頑張り、かつ、予備試験の勉強をし択一に合格するくらいの勉強をした人」ならば筆記試験は、過去問すら見ないような完全無対策でも合格できると思います(但し判断推理というパズルのような科目は対策してもよいと思います)。

参考事例

実は僕も2018年の国家公務員総合職(法律)、東京都1類B、裁判所事務官総合職(特例あり)の各試験を受験しました。

参考までに司法の犬の戦績を以下に掲載します。

・国家公務員総合職(法律)→2次試験の筆記は受験するも2次試験面接の日寝坊し(さいたま新都心に9時半集合、遅刻した場合入場不可)棄権となりましたw

1次試験は教養科目と専門科目の合計で51点でしたが、今年度は難化したらしく余裕を持って合格しました。(各科目40点満点の計80点満点)

・東京都1類B→教養25点、専門記述および小論文は不明(教養は40点満点)。

2次試験である面接で見事に落とされました(無対策だったからかな?)。

・裁判所総合職(特例あり)→一次試験の択一は60点(70点満点)。他には憲民刑の論文試験と小論文がありましたが、点数は不明。

5月に受けた一般企業で面接官に直接「協調性がなさそう」と言われたため、協調性があるフリをするが、行きの電車で急遽対策を練ったのでエピソードまでは考えておらずボロが出まくる。多分面接で一定の点数に満たずに切られたのだと思います。

 

結局は面接勝負

公務員試験は真面目に勉強してきた方なら筆記は楽々通ります。

結局は前回の記事でも散々批判した、人物重視という名のもとに「科学的根拠もない、面接官の好みだけで決まる」面接が勝負です。

とすると以下のような人は片手間で公務員試験を受験しても合格できるかもしれません。

・誰とでもすぐ仲良くなれる方

・時間の無駄と思いつつもしっかり面接対策できる方

・裁判所事務官受験生によると、近年公務員はアファーマティブ・アクションということで女性を優遇しているようです。裁判所は特にその傾向が強く、女性であれば面接会場に現れれば受かるとも言われています。真偽のほどは明らかではありませんがご参考までに。

(推論についての伝聞ですので刑訴法の論文なら証拠能力は否定されます)

まとめ

このように就活・公務員試験対策は多くの時間が取られます。

本気で目指している資格について少しでも多くの時間勉強したい場合は、

就活等と両立するか自由(例:大学3年生でインターンに行くかどうか)であるならば資格試験に専念することをおすすめします。

他方、就活等との両立が必要的である場合は内定をもらえるレベルまで対策するということを前提に(長引くとそれはそれで時間の無駄です)、なるべく無駄を削ってコンパクトに就活を済ませ、資格試験に少しでも時間を割り当てるといいでしょう。

以上です!お読みいただきありがとうございます!

  

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*1:

ESは、学歴欄など基本事項以外=志望動機などの自由記述欄はビッシリと空白なく書かないと「熱意がない」という訳のわからない理由で落とされます。

自分の伝えたいことをビッシリ余白なく書くなどということは、よほど要約力のない人にしかできない芸当です。ですから、自由記述欄は嘘偽りを含めてムリヤリ埋めるというのがセオリーになっています。

独学で予備試験に合格するのは、ほぼ無理【独学体験ブログのくせに】

学で予備試験に挑戦した者として、「独学で予備試験に挑むのはやめたほうが良い」ということを書きます。

独学・1年で予備試験に合格することはできない?

この問いに対しては「メチャクチャ頑張れば(効率良い方法で、1日5時間以上勉強)合格できる」と答えます。

インプットセンスのある人なら、合格できなくはないと思います。

 

独学の何が問題なのか

方向性を誤りやすい(※僕はこれで苦労しました)

独学は、自分で勉強方法を確立する必要があります。

その際、

・はじめから合格までの合理的・効率的な計画を立てられ、

・それを遂行できる

とは限りません。

合理的・効率的な計画を自分で立てなければ、ロスが生じます。

(でも受験勉強を一通り経験したことない独学生が、予備校より優れた計画を立てられることはほぼ無理でしょう)

 

独学の人が時間をロスしている間、

他の受験生は先へ進み、

独学をしている自分の勉強は全く進んでいません。

 

 

僕はこのことに焦りを感じていました。

実際、僕の失敗としては、

・結局最後までどの分野を重点的に勉強し、どのくらいまで知識を深めれば合格するのかということが全く見えなかった(頻出問題に力を入れるなどメリハリを付けられず、全ての分野について平均的に勉強した)。

・「論文を書き、合格者等に添削してもらうことで自分の問題点を知る」ということができなかった

・全体を俯瞰する論文試験の勉強からではなく、細かい知識まで問う短答試験の勉強から初めてしまった

判例百選又はそれに準ずる教材等で、判例の知識を十分に蓄えていなかった

というのがパッと思いつきます。

 

他方、予備校の授業を受けていれば、既にレールが敷かれているので、合格まで何をすればよいかの道筋が自然と見えてくるでしょう。上記の僕のような失敗も避けられるはずです。

予備校を使うなら素人が自分で一から十まで計画を立てなくてもよいのです。

すでに予備校が持っているノウハウに乗っかればよいから。

理解するまでに時間がかかる

独学でやろうとしている人は、基本書なり演習書なりを使用すると思いますが、そこに書いてあることを初見で理解できる人はまずいないでしょう。

法律書は、学習者に分かりやすく書いてあるものが少ないからです(イメージが湧かなければ、書店や図書館で「民法〇〇」みたいな本を立ち読みしてください)。

僕は『スタンダード100』というメインで使っていた問題集の中で、理解するまでに8回ほどかかった問題もありました。

つまり、独学では理解できるまで立ち止まる時間が長いのです。

他方、予備校ではわかりやすい解説をしてくれるはずなので、問題となっている論点等を1回で理解できます。

故に暗記や他の論点との区別など次のステップへ素早く進めます。 

でも、予備校に通うお金がないよ?

たしかにこれは大きな問題です。

予備試験に合格される方(とくに学生)は、100万円以上もする予備校費を親御さんに払ってもらっている方が多いです。

かたや、僕(大学生)は、伊藤塾等100万円するような予備校はもちろん、

アガルート(昨年60万程度だったはず)や資格スクエア(予備試験パック35万くらい)にすら手の届かない金銭状況でした。

しかし、リサーチしてみると、LECの柴田孝之先生らがテキスト費込みで11万円〜13万円台で「スマホで司法試験」という入門講義を始めたようです。

 

スマホで司法試験 S式入門講座 【PR】早期割引価格(2021年5月31日まで10%OFF)

 

受験勉強を始めたときにこの講座があれば、僕は間違いなく受講していました。

他の答練や論文試験対策は、

『スタンダード100』や『実務基礎ハンドブック』で代替可能であると思いますが、入門講座は全ての土台となる知識を得られる講座です。

 

10万円ちょっとを払えない方はあまりいないのではないかと思います。

また、独学でやるとしても導入本を買う必要があったりするので、独学でもそれなりに教材費がかかります。

例えば、基本書を憲法行政法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法は各1冊、民法は5冊(総則、物権、債権、不法行為家族法)、刑法は2冊(総論、各論)の合計12冊用意するとして、1冊平均で4,000円とすると、それだけでも48,000円です。

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

また、独学はめちゃくちゃ時間がかかります

僕も独学でしたが、独学の人が法律書を読んだところで、1回や2回では理解できません。日々判決を出し法律を運用している裁判所も、法律書を書いている学者も、法曹又はその界隈に従事する人に向けて書いており、一般人に分かるように書いてくれていません*1

一方、予備校は、難解な法律語を法律の知識がない受験生がわかる言葉で説明してあげるのが仕事であり、翻訳や通訳といった役割をしてくれます。

なので、日雇いバイト10回してスマホで司法試験講座を受講した方が、独学でやるよりも、結果的に数ヶ月のスパンで見れば、時間的にも短く済んで、合格率も独学より高くなると思います。

貧しくて伊藤塾とかアガルートとかは受講できない人でも、独学する前にLECのスマホ講座を最後の選択肢として持つべきであると思います。

最後に

(1)最も貴重なリソースである時間を、金で買うという発想を持てるか?

試験勉強という時間との戦いでは、「時間をお金で買う」ことを忘れないでください。

また、独学であれば3年かかるところを、予備校を使って1年で合格できたら、法曹としての2年分の給料+2年の時間が得になることを覚えていてください。

独学で受かったら本人の達成感はすごいでしょうが、

・時間は奪われますし、

・独学で合格しようが予備校を利用して合格しようが、世間から見れば、両者は「予備試験/司法試験の合格者」という全く同じ地位にあります。独学で受かっても偉くありません。

 予備校費が100万円であれば、「そんなこと言われても、そもそも100万円貯めるまでに時間かかっちゃうでしょ」との反論があるでしょうが、10万円なら出せる人が多いでしょう。

(2)独学、辛いです。特に精神的に。

独学で予備試験に挑んだ者として、「予備試験に完全独学で合格しようなんてバカなことをしようとしちゃいかん、破滅への第一歩だ」と言いたいです。

僕は、好きで独学受験をしたわけではありません。

お金がないから仕方なく独学でやったにすぎません。

100万円の貯蓄があれば、間違いなく予備校講座を受講していました。

実際、2018年予備試験の論文試験受験後は合格発表まで毎日、「落ちたかな」「やっぱ独学なんて無謀だよな〜」「こんな辛い勉強をあと1年もやらなきゃいけないなんてやだな〜」「時間の無駄だったな〜予備試験なんか受けなきゃよかった」などと、かなりへこんでいました。

(3)追記(独学経験者じゃない人からの言葉の重みは・・・?)

「予備試験 独学」で検索すると「予備試験の独学合格は可能である」と主張するページや書籍も見当たります。

僕はこの「予備試験の独学合格は可能である」には続きが合って、「※但し時間が取れること、かつ、天才的に勉強ができること」という文句が隠れていると思っています。

例えるなら「※ただしイケメンに限る」のようなものですねw

 

関連記事

この記事の続編。

予備校は受講する方がいいと思います。独学よりよほどマシです。

合格可能性的にも、勉強時間的にも、精神的にも。

shihounoinu.hatenablog.com

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*1:追記:余談ですが、弁護士になった2021年の今だからわかることなのですけど、依頼者が大きなの会社の法務部社員(弁護士資格を持っていることも多い)が窓口になっているなどかなりの法律知識があるという場合を除き、一般の依頼者に対しては、判決文の内容をわかりやすいように平易な言葉で説明したりします。裁判所は、判決文を弁護士や上級の裁判所に向けて書いているので、判決文は一般人に読み解けるものではありません。

予備試験対策として行った勉強の方法(勉強時間、テキストなど)Part2ー直前期編

司法の犬です!

今回の記事は、前回の続きです。

(前回の記事はこちら)

shihounoinu.hatenablog.com

 短答試験対策期間(2018年3月下旬~5月19日)

短答試験の対策を始めたのは、やや遅めだと思います。

自分としては、もう少し早め(2月中旬頃)に始めるべきだったかな?と思います。

使用教材

受験生の定番、『肢別本』シリーズ(辰已法律研究所)です。Amazon/楽天

各科目の周回数は、

憲法行政法民法、商法→6周

民訴法→5周

刑法、刑訴法→4周(刑事系は論文対策でカバーできる部分が多かった)

です。

勉強時間

1日あたり3~5.5時間でした(但し、短答試験約1週間前の5月12日からは4~9時間勉強しました)。

 短答試験終了後、論文試験まで(2018年5月21日~7月14日)

使用教材

旧試験時代の定番と言われた『スタンダード100』で論文対策をしました。

同書は、2017年11月から通算で新司法試験・予備試験問題は14周、旧司法試験問題は12周しました。

が、この時期に行った勉強は、新司+予備3周&旧司2周だけです(サボりすぎw)

 

勉強時間

1日あたり1~4時間という燃え尽き症候群っぷりを発揮しました。

 

※【追記】

予備試験合格後、勉強法を大幅に変更しました。新しい勉強法については下記の記事に詳細に書いてありますので、ぜひご一読ください。

shihounoinu.hatenablog.com

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

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予備試験対策として行った勉強の方法(勉強時間、テキストなど)Part1

手元の勉強記録をもとに「独学でやってきた僕がどんな勉強法を採っていたのか」について書きます。

※この記事は僕の勉強記録であり、他の受験生に同じようにするように勧めるものではありません。

司法の犬の基本情報/基本的な勉強スタイル

  • 非法学部の大学4年生で、昨年(2017年)の前期試験終了後である8月頭から勉強開始。
  • 基本的に過去問のみ(たまに六法見る)を解きもせずに、「①問題を読む→②答えを見る」のサイクルで回して「この問題が来たときは、こう答える」ということを叩き込んだ。

無駄を繰り返した日々(2017年8月~9月中旬) 

短答の勉強から始めてしまいましたが、これは大失敗でした。

今となっては絶対に論文の勉強からすべきだったと後悔しています。

「俯瞰→細部」の流れのほうが理解できるからです。

使用教材

『体系別短答式過去問集』(早稲田経営出版)から学習を開始しました。

同書を1ヶ月半程で法律科目の各科目を2周ずつしました。

勉強時間

1日6時間~7時間くらいです。このときがピークだったように思います。

 

勉強の初期段階(2017年9月中旬~11月下旬)

やっと論文式の勉強を開始。この時期にはじめて「試験対策として意味のある勉強」をしたと思います。

使用教材

『司法試験・予備試験 新・論文の森』👉【Amazon】/👉【楽天】の法律科目+実務基礎科目を各6周しました。

論点の網羅性は(過去問だけで済まそうとしている)僕にとっては物足りなかったですが、解説がものすごく丁寧なので初学者でも理解できました。

 

後にやることになる『スタンダード100』へ進むためのファーストステップとして、問題・参考答案・解説を読み込みました。

1~2周目は1冊を1周するのに3日くらいかかりました。

ただ『論文の森』は薄いので、3周目くらいから、1冊を1周するにあたり要した時間が3~5時間くらいに減縮されました。

但し、『論文の森』の実務基礎科目は予備試験の問題傾向に沿っていません。

同シリーズの同科目は(後から考えると)役に立たなかったと思います。

※【追記】

令和元年司法試験にて、出題形式が大幅に変更され学説対立問題が多く出されました(刑法、刑事訴訟法など)。

僕は『論文の森』をやっていたため何とか耐えましたが、判例・自説のみ抑えている人は対応できなかったという声も聴きました。

本年の出題形式が継続する場合、同書は再評価されるべき演習書になるかもしれませんね。

不安であれば、各論点ごとにそれぞれの学説まで丁寧に解説している『論文の森』を使うのも良策でしょう。但し、法改正にはご注意を。

 

勉強時間

大学の後期が始まったので勉強時間は1日あたり3~5時間程度。

学期の中間など課題が多くなった時は、30分~1時間になる日もありました。

 

本格的に論文対策をした期間(2017年11月下旬~2018年3月下旬)

論文の森だけでは、まだ未知の知識が多すぎると思っていました。

そこで『スタンダード100』をやることにしました。


👉【Amazon】【楽天】 

論文問題集を探していた時、教授が書いた演習書と迷いましたが

・論文問題集の中では論点の網羅性No.1間違いなし

・柴田孝之先生や佐藤大和弁護士(『ずるい暗記術』👉【Amazon】【楽天著者)が同書を「定番」と推薦

・ブログ「司法試験情報局」を運営していた有名ブロガーのNOAさんが推薦

といった理由から『スタンダード100』に決めました。

後から振り返るとこの賭けは正解でした。

細かい字で7科目合計5702ページもある、量が半端ない教材ですが、

その分網羅性は確かでした。

使用教材

『スタンダード100』です。

 

唯一のミスは、同書は実務基礎科目については網羅性が全くないにもかかわらず、他の教材で勉強しなかったことです(これに気づいたのは2018年7月の論文試験後)。

実務基礎は、この時期から辰已の『法律実務基礎ハンドブック』をやるべきでした。

 『スタンダード100』でも「問題文を読む→参考答案を読む」の流れは崩さすにやっていました。

勉強時間

4~6時間でした。 

長くなりましたので、続きを別の記事に書くことにして一旦締めたいと思います。お読みいただきありがとうございます。  

 

 

※関連記事

shihounoinu.hatenablog.com

予備試験合格後、勉強法を変更しました。

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

 


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平成30年司法試験予備試験論文試験の感想②

司法の犬です!

今回の記事は、平成30年予備試験論文試験の感想の続きについて書きます。

3.予備試験の論文対策として

  • やってよかった勉強法
  • やるべきでなかった勉強法
  • やらなかったけど、やるべきだった勉強法 
●やってよかった勉強法

①過去問を何度も見たこと

僕は、過去問を1度も解いたことがありませんが、司法試験本試験と予備試験の過去問は、各科目14周ほど「見ました」(書いて解いていないし、答案構成もしていない)。

これに加えて、旧司法試験の過去問も各科目12周ほど「見ました」。

これだけ「見る」と、論点は一通り覚えるものです。

本番でも、法律科目で論点抽出ができないということは、一切なかったと思います。

※【追記】

予備試験合格後、勉強法を大幅に変更しました。

新しい勉強法については、下記の記事に詳細に書いてあります。ぜひご一読ください。

shihounoinu.hatenablog.com

 

②問題集を1冊に絞ったこと

僕は、『司法試験・予備試験 スタンダード100』(Wセミナー)という過去問集を使用していました。

 

●やるべきでなかった勉強法

・1日3時間くらいしか勉強しなかった。

短答直前の1週間は、8~10時間くらい勉強していましたが、

短答試験終了後は1日1~4時間くらいしか勉強していませんでした。

(多分、飽きたんだと思います)

名探偵コナンの映画やメジャーなどのアニメを見ていました。

1日あたり、あと1時間でも勉強していれば実務基礎科目の勉強ができただろうと思うと、何と馬鹿なことをしたのだろうかと後悔します。(後の祭りw)

 

●やらなかったけど、やるべきだった勉強法

判例百選を読む

私は、論文試験後まで判例百選を読んだことがありませんでした。

よく「判例百選は必要か」という議論が起こりますが、使わずに論文試験に挑んだ私としては、必要だと思いました。 

理由は、「論文試験の論点は判例をベースに作られるから」です。

今年の予備試験の法律科目は、スタンダード100でカバーできましたが、毎年スタンダード100で足りるとは限りません。

基本書を読まない人ならば、判例百選は必要アイテムであると考えます。

(ちなみに僕は、基本書は不要派です。)

 

②実務基礎科目の対策

前回の記事でも書いた通りですが、実務基礎科目無対策はマズかったですね。

shihounoinu.hatenablog.com

 

民事実務の設問1の小問1や設問3で得点が取れなかったのは、大きな痛手です。

論文試験に落ちたら、確実に実務基礎科目が敗因だろうと思っています。

 

③1~2回くらい実際に答案を書いてみるべきだった。

司法試験の論文試験は三段論法がとくに大事だと言われますが、これは自然と三段論法ができているくらいまで実際に答案を書くことで身に付くのではないかと思います。

私は、三段論法があやふやになった科目があった(ような気がします)ので、これは反省点です。

 4.今の思い

予備試験の論文試験は、合格発表まで3ヶ月かかります。

僕は多分落ちていると思います。しかし、それでも発表までは希望を持ってしまい、不安でメンタルが崩壊しそうです。

しかも、僕の場合は、論文試験に落ちたら来年も予備試験を受験する気はないので、論文試験の結果発表まで勉強する気になりません(無駄かもしれないから)。

 

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平成30年司法試験予備試験論文試験の感想①

司法の犬です!

今回の記事は、論文試験の手応えなどを書いていきます。

 

 

1.要点

多分落ちた。

原因は実務基礎科目を全く勉強しなかったことです。

いや~、辰巳の赤本・青本口述試験の再現と、(他のブロガーさんの)平成28・29年の口述再現のブログ記事くらいは見ておくべきでしたね。

巷では易しいと言われている民事実務基礎で、設問1の小問1(保全の問題)が分からず、設問3(相殺と時効)は白紙…。

合格はかなり厳しいでしょうな。

 

赤本・青本辰巳法律研究所司法試験予備試験法律実務基礎科目ハンドブック』民事・刑事

 

2.各科目の感触

僕は予備試験初受験であり、かつ、全くの独学でやっていたので答練等も受けたことがありません。

ですから、自分の答案の評価が如何ほどか正確に予測ができません。

ゆえに、以下の自己評価はほとんど当てにならないと思ってください。

 

憲法:D~F

●論点は拾ったが、要領を得ない文章になってしまった。

●前日4時間しか寝られず、睡眠不足(という、どうしようもない言い訳)。

 

行政法:B~D

●設問2の事情をうまく使ったあてはめができていないように思う。

●但し、行政法は新司法試験の過去問と予備試験の過去問を見ていれば、全て既知の論点なので、論点落としは無いと思う。

 

民法:A~C

●昨年と比べて易しい問題だったので、それなりに書けたとは思う。

●しかし、それゆえに他の受験生もよく書けている?

 

商法:A~D

●商法らしい条文を駆使する問題だったと思う。

●今までの新司法試験や予備試験のような、専ら株主総会について訊く問題ではなかった。

 

民事訴訟法:A~C

●過去の傾向から大きく外れたために、一番面食らった科目。

●但し、旧司法試験に類似の問題があったので、記憶の片隅から(完璧ではないが)なんとか引っ張り出して書いた。

 

刑法:A~C

●普通の刑法の問題。

行政法と同様、新司法試験と予備試験の過去問を見ていれば、既知の論点。

●でも何かミスしてそう。

 

刑事訴訟法:B~E

●本来一番得意な科目…なはずの刑訴法。

本番では不発どころか、弾が出てこないので不思議になって銃口を覗き込むと、突然発砲し負傷する…という漫画のような裏切り行為にあった(と思う)。

●苦手な公判法でもなく、得意の証拠法でもなく(過去問の傾向的には伝聞法則が出ると思ってた)、捜査法メインの出題。

僕は、違法収集証拠排除法則で(証拠能力を肯定するのが面倒だったので)証拠能力を否定しましたが、後から「判例の見解を採った人だったら肯定しただろうな」と後悔する。

 

法律実務基礎:D~F

●Fの可能性が濃厚。理由は、民事の設問1の小問1と設問3が0点だから。

●刑事も、最後の法曹倫理の問題で、時間が足りず当てはめをしないという暴挙に出た。設問2と3が、初見の問題で時間使いすぎたためである。

●2科目分の点数配分がされる実務基礎科目でF(どんなに良くてもDだと思う)という失態をしては、予備試験には受からんだろうと思った。

 

一般教養:A~F

●予備試験を受験されたブロガーさんたちの成績通知書を見ると、合格されている方でもこの科目はFが多いです。一方、A、Bを取っている人もそこそこいます。

●要するに、全く採点基準が読めない科目だと思っています。

●「平成30年の予備試験の一般教養は設問2が難しかった」と言われているようですが、私は一般教養の設問2は主観的には「できた」と思っています。

●設問2は、中略部分で筆者がどんな主張をしているか(つまり、主張の内容)というのを、中略の前後から推測することができたか否かがポイントなのではないかと思いました。

●ですので、一般教養は主観では、A~Dだと思っています。

 

長くなりましたので、続きを別の記事に書くことにして、一旦締めたいと思います。

お読みいただきありがとうございます!

 

shihounoinu.hatenablog.com

 

 

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平成30年予備試験短答試験の成績通知/過去問だけで合格

司法の犬です!

今回の記事の内容は「予備試験短答試験に独学・1年未満で挑んだ結果」です。

予備試験短答試験の成績

平成30年司法試験予備試験短答試験の成績通知表の画像を掲載します。

f:id:SHIHOUnoINU:20180910011018j:plain

 

科目/点数(カッコ内は平均点―法務省HPより)

憲法19(16.8)

行政法20(12.4)

民法18(14.7)

商法22(12.8)

民事訴訟法19(14.7)

刑法26(15.7)

刑事訴訟法22(16.1)

一般教養33(27.9)

合計179(131.1)

順位は1050位でした!

 

こうして見ると…論文試験で戦えるレベルなのが刑法しかない(^^;

とくに憲法民法はヒドいですな。

 

受験日も刑事系が終わり一般教養が始まる前の休み時間中(15:15~15:45)に、

「あぁ落ちたかな。俺は一般教養で40点も取れないからなぁ…どうしましょ」と考えていました。

それぐらい自信がなかったです。

一般教養でも英語以外は全く自信がなかったので(解けたけど予備試験の英語難しくないですか?早慶の入試レベルを超えている気がする)…会場の早稲田大学から早稲田駅までの帰り道はうつむいていました。

帰宅後、予備校の採点システムで採点したときは安心しました。

独学で予備試験短答試験を受験しての感想 

独学・1年未満で予備試験の短答試験に合格することは可能だと思います。

僕は、短答対策としては2018年3月23日から試験日の5月20日まで

受験生の定番と言われている辰巳の『肢別本』を各4~6周程度しました。

予備試験の短答試験については「過去問だけで合格することが可能」だと思います。 

 

※僕の試験対策方法や使用教材は今後の記事でまとめます。

 

そうすると、最難関レベルの資格試験である予備試験の短答試験が過去問のみで合格可能なのであれば、

社会保険労務士宅建など「記憶系(計算などの現場思考を要しない)かつ短答式」

●教材が市場に十分出回っている

ような資格試験は過去問のみで合格可能と言ってよいのではないでしょうか。

 

この説によれば、例えば

社会保険労務士宅建行政書士→過去問のみで合格可能

数学検定、公認会計士→過去問のみで合格可能かどうか不明

となります。

 

 

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予備試験を独学・1年で受験したブログ、投稿者のプロフィール

はじめまして、当ブログ最初の記事です。

「司法の犬」と申します。よろしくお願いします!

 

 

このブログの趣旨・目的

学で予備試験を受験しましたが、やはり「独学の方は情報戦で不利になる」というのが僕が実感したところです。

ですので、独学の方が、多少なりとも参考になる情報を得られるようなブログを目指していこうと考えています。

 

司法の犬の略歴

●2015年、大学入学。

●2015年(大1)、裁判官になりたいと思う。

しかし、

予備試験受験には予備校がほぼ必須であり、

また、

伊藤塾などの予備校費が100万円以上することを知り一度断念する。

● 2016年(大2)夏頃、夏休み中に150冊以上の本を読んだことで、読書スピードが格段にアップ。(分速750字→同2800~3000字)

●2017年(大3)7月頃、予備試験を再度受けたくなり、非法学部で知識ゼロの状態から8月に勉強開始。「2年前とは読む速さが違う」というのが言い訳。

●2018年(大4)5月の予備試験短答試験に、179点(合格点は160点)で通過。

●2018年7月の予備試験論文試験を受験。

○2018年10月11日論文試験に合格

○2018年10月27日、28日予備試験口述試験を受験。一流の学者にイジメられる。

○2018年11月11日、予備試験に最終合格。

○2019年9月10日、司法試験に合格。

(白丸部分は追記) 

 

よろしくお願いします!

 

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